米USTR・グリア代表、最大12・5%追加関税案「両立できる」…日米合意「15%」上限の方針示す
【パリ=市川大輔】米通商代表部(USTR)のグリア代表は4日、読売新聞などの取材に応じ、日本を含む60か国・地域に最大12・5%を課すとした追加関税案について、「(既存の関税と)両立できると思う」と述べた。
日本の場合、昨年7月の日米交渉で合意した15%の税率を上限とする方針を示した形だ。
グリア氏は既存の関税に上乗せするかについて、「各国が不公正な慣行に対応しているか確認したい。調査結果を(既存の)協定と照らし合わせれば、より多くのことがわかる」と説明し、「(既存の)協定と、海外で発生している不公正な貿易慣行の解決は両立できる」と述べた。
グリア氏は、訪問中のパリで開催されている経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会で取材に応じた。
一方、赤沢経済産業相はラトニック米商務長官と2〜3日にかけて2日連続でオンライン会談した。赤沢氏は自身のSNSに「昨年の合意は不変。日本に対して昨年の合意を超える追加関税が課されないことを米側に確認済み」と発信した。

赤沢氏の投稿について、経産省の担当者は「最終的な関税率の着地点は現段階で見通せないが、日米合意の15%が上限になるとの認識を示した」と説明する。
米国のトランプ政権は2025年4月、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき、半導体や鉄鋼など分野別に関税率を定める品目を除き、日本に24%の相互関税を課すと表明した。日米は関税交渉の末、同7月に相互関税を15%まで引き下げることで合意した。
その後、米連邦最高裁判所が今年2月、IEEPAに基づく関税措置を違法と判断。米政権は相互関税に代わる暫定措置として、通商法122条に基づく世界一律10%の関税を150日間を期限に発動した。期限満了が7月下旬に迫る中、USTRは2日、日本など60か国・地域に10〜12・5%の追加関税を課す案を公表した。
USTRの関税案では、強制労働で製造された製品の輸入禁止措置を講じる欧州連合(EU)などに10%、日本や中国など禁輸措置を講じていない国・地域には12・5%の税率が課される。
