U-17日本代表の和田。強い覚悟をもってU-17アジア杯に臨んでいる。写真:松尾祐希

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 U-17ワールドカップまであとひとつ。同大会の最終予選を兼ねるU-17アジアカップ(グループステージ・上位2か国と、W杯の開催国・カタールが3位に入った場合は各組3位の最上位に出場権を付与)に臨んでいる小野信義監督が率いるU-17日本代表は、開幕2連勝で首位に立っている。

 12日に行なわれるインドネシアとの最終節で引き分け以上となれば、自力でW杯行きの権利を掴める。敗れたとしても2点差以内であれば、2位以内を確保できるため、最も有利な状況でラストマッチを迎えられるのは間違いない。

 大一番の前日となった現地11日、日本代表はサウジアラビアのジェッダ市内で夕方から最終調整を行なった。各選手がモチベーションを高めているなかで、存在感を高めつつあるのがMF和田武士(浦和/2年)だ。

 和田は昨年4月のU-17アジア杯のメンバーからは漏れたものの、夏場に評価を高めて昨秋に行なわれた前回のU-17W杯に飛び級で出場している。全6試合でピッチに立ち、うち5試合で先発出場。グループステージ第3節のポルトガル戦では、値千金の先制点も決めている。

 浦和のアカデミーで育ち、今年1月には高校卒業を待たずにプロ契約を締結。今季はトップの練習に継続して参加しながら、ユースの試合に出場している。国際舞台やプロの世界での経験を踏まえても、今回のU-17日本代表ではチームを牽引しなければならない立場。キャプテンのCB元砂晏翔仁ウデンバ(鹿島/3年)、副キャプテンのMF長南開史(柏/2年)といった昨秋のU-17W杯経験者とともに、精神的支柱としてゲームをコントロールする役割を担う。
 
 実際に今大会はカタール(3−1)との初戦に先発し、3−4−2−1の布陣でダブルボランチの一角として正確な技術と卓越した戦術眼で勝利に貢献した。続く中国戦(2−1)は1−0で迎えた後半開始から登場。投入早々に中盤でのボールロストから失点に絡んだものの、それ以外は落ち着いたプレーでうまく時間を使いながら試合を支配。経験に裏打ちされた振る舞いで存在感を示した。本人も中国戦の失点シーンについては反省しつつも、確かな手応えを得ているという。

「自分が途中から入って良くない形になったけど、そこは次の試合で意識してやっていこうと思う。でもそれ以降はそんなに焦らずにできたので、そこはひとつ成長だと思う」

 今大会の目標のひとつであるW杯の出場権獲得に王手をかけたなかで、個人的にはもうひとつテーマがある。それが浦和で出場機会を得るためにアピールをしたいという点だ。

 チームを離れている間にマチェイ・スコルジャ監督との契約が解除され、田中達也アシスタントコーチ兼U-21チーム監督が暫定的に指揮を執る体制となった。そのなかでチームは息を吹き返し、4連勝と好調を維持している。その情報はもちろん自身の耳に入っており、大きな刺激になっているのは言うまでもない。アジア杯で好フォーマンスを見せ、トップチームデビューへ向けてアピールしたいと思うのは自然な流れだろう。

「自分がアジアカップで良いパフォーマンスを見せれば、戻ってからチャンスがあると思う。そこをイメージしながら、こっちでもっともっと自分の良さを出したい。良い形で戻れるようにしたいです」

 さらなる高みを目ざす和田の野心は尽きない。2つのミッションを果たすべく、大一番のピッチに立つ。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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