U-17アジア杯に挑むU-17日本代表の最新序列。(C)SOCCER DIGEST

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 5月5日から今秋のU-17ワールドカップ出場をかけたU-17アジアカップが開催される。

 ホスト国はサウジアラビア。16か国が参加し、4か国総当たりのグループステージを経て、ノックアウトステージが行なわれる。アジアの出場枠はワールドカップのホスト国であるカタールを含めて9つ。カタールがノックアウトステージに進出した場合は9位決定戦が開かれるが、基本的にはグループステージで上位2か国に入れば、世界への挑戦権が手に入れられる。

 横浜FCで長きに渡って育成年代の指導に携わってきた小野信義監督が率いるU-17日本代表は、4月23日から3日間の日程で千葉県内を拠点に合宿を行なった。サウジアラビアの酷暑に対応するべく暑熱対策などを行ないながら、25日にはトレーニングマッチを実施。均等に出場時間を与えるために国際武道大と日大に胸を借り、45分×2本のゲームを実施した。国際武道大には5−0、日大には3−2で勝利し、状態の良さを見せて最終合宿の地となるエジプトへ向かった。

 期待が高まる一方で、ここまでの道のりは簡単ではなかった。昨秋のU-17ワールドカップからレギュレーションが変わり、毎年開催となった影響で前年のW杯出場国はアジアカップ予選が免除に。ワールドカップの一次予選を兼ねる公式戦の舞台がなくなったことで、厳しい環境下で真剣勝負に臨む場がなくなった。
 
 経験値に不安を抱えていた最中、さらに今回のU-17アジアカップは昨今の中東情勢悪化によって開催の可否が不透明になっていた。開幕1か月を切ったタイミングでも実施が定まらず、チームは時期の変更や代替開催も想定。今までにない状況下での準備とあって選手だけではなく、スタッフも対応に追われた。ACLエリートの開催がされているジェッダでの戦いとあって安全面は問題なさそうだが、準備がスムーズにいなかったことは小野監督も認める。

「(23日の合宿がスタートする)大体10日前くらいにサウジでやるという回答があった。中国なのかインドネシアなのか、いろんな可能性があるなかで、中国でやるかもという感じから、10日前に(正式にサウジで行なうことを)言われた。最初に準備していたプランとして、事前合宿を中東で行なうのは難しい。特に暑熱対策はどうしようかというところで(考えた)。

 2月にアルゼンチン遠征を行なった際にみんな下痢に見舞われて、暑熱対策も含めたコンディショニングは一番大事になってくるというところで、一番初めに用意していた案は難しいので、どうしようかというところで、沖縄に行くことやJヴィレッジで(ギリギリまで)やる考えもあったけど、暑熱を考えたら少なくとも関東圏より西でやったほうがいいだろうと。そしたら、エジプトが受け入れてくれるということで。少なくとも日本でやろうとしていたことを考えたら、良い状態になったので本当に良かった」
 
 異例の対応を迫られたが、選手たちの気持ちはワールドカップの出場がかかるアジアの戦いに向いている。

 前回のアジアカップとワールドカップを知るMF長南開史(柏/2年)が怪我で別メニュー調整となっているが、長南と同じくひと世代飛び級でアジアと世界を戦った経験を持つCB元砂晏翔仁ウデンバ(鹿島/3年)や和田武士(浦和/2年)のコンディションは上々。すでにプロ契約を結んでいる3人を中心に結束を深め、小野監督が標榜する攻撃的なサッカーでアジアの頂点を目ざす。

 この3人以外にもタレントが揃っており、J1最年少出場記録を持つMF北原槙(FC東京/2年)や中学3年生の頃からU-18高円宮杯プレミアリーグEASTで出場機会を得ていたFW郄木瑛人(鹿島ユース/2年)は個の力で局面を打開できる力を持つ。