ソニーAIのロボットシステム「Ace」が卓球の公式ルール採用戦でプロ相手に勝利

ソニーグループが開発した卓球用ロボットシステム「Ace」が、人間の一流選手相手に初勝利を収めるという画期的な成果を挙げました。
Ace Research Project | Sony AI
https://ace.ai.sony/
ソニーAI、現実世界の人工知能とロボットにおける画期的研究を発表 - Sony AI
https://ai.sony/news/project-ace-press-release
https://www.asahi.com/articles/ASV4Q0RN8V4QUTFL01MM.html
Outplaying elite table tennis players with an autonomous robot | Nature
https://www.nature.com/articles/s41586-026-10338-5
Ping-pong robot Ace makes history by beating top-level human players | Reuters
https://www.reuters.com/sports/ping-pong-robot-ace-makes-history-by-beating-top-level-human-players-2026-04-22/
ロボット卓球という競技は1983年から存在しましたが、秒速20mを超える線速度と秒間160回転を超えるスピン速度で移動するボールを捉える技術の開発は困難を極めていたとのこと。
ソニーのAI研究部門であるソニーAIが開発したロボットシステム「Ace」は、物理法則に忠実なシミュレーションで深層強化学習を施し、合計12個のセンサーを用いてボールを捉えることができます。
ソニーAIは、卓球の現役経験が10年以上で、全国大会や地域大会への出場経験があり、過去1年間で週5〜6回、週平均20時間のトレーニングを行っているエリート選手5名、ならびに日本のプロリーグ(Tリーグ)で活躍するプロ選手2名と協力。エリート選手とは11点先取のゲームで先に2ゲームを取った方が勝利する「3ゲームマッチ」を、プロ選手とは先に3ゲームを取った方が勝利する「5ゲームマッチ」を採用し、国際卓球連盟のルールに基づいて試合を行いました。

結果は以下の通り。Aceはエリート選手相手に5戦3勝、プロ選手相手に2戦0勝という結果を残しました。これまでの競技用卓球ロボットは「ラリーを続けること」を前提としたものが多く対戦の性能はアマチュアレベルにとどまっており、Aceは負け越しはしたものの、「インタラクティブかつリアルタイム性が求められるタスクにおいて一流選手を凌駕する」という高いパフォーマンスを実証しています。

なお、論文投稿後に複数回、追加の試合が行われていて、2025年12月に行われた試合ではエリート選手2人に勝利、プロ選手2人のうち1人に勝利。さらに、2026年3月にはプロ選手3人との試合が行われ、3名全員から少なくとも1勝を挙げています。
実際の試合の様子などは以下の動画で閲覧できます。
Project Ace - YouTube
プロ選手の平真由香氏は「このロボットの強みは予測が非常に難しく、感情を表に出さないことです。相手の反応を読み取ることができないため、どんなショットを嫌がるのか、どんなショットに苦戦するのかが全く分からず、対戦するのがさらに難しくなります」と語りました。
