中国のスマートホーム業界がけん引する消費の高度化

【新華社天津4月7日】中国では現在、人工知能(AI)の普及により、スマートホーム業界全体が消費の高度化をけん引する重要な指標となりつつある。
実店舗からオンラインまで、主要家電量販店ではスマート化を最大のセールスポイントとしている。データによると、2025年にはAI家電普及率が50%を超えた。うち大型家電では、カラーテレビのAI普及率は70%を超え、清掃家電や洗濯機などは50%超となった。AIとの高度な融合は、スマートホーム業界における発展の大きな潮流であり、新たな原動力となっている。
厨房(ちゅうぼう)機器メーカー、杭州老板電器はこのほど、調理分野の特化型大規模言語モデル「食神」を発表した。食神に冷蔵庫の食材を伝えると、レシピを提案してくれる。大規模言語モデルのサポートにより、調理用AIスマートグラスはキッチンのガイド役となる。手元の食材を識別し、コンロの火力を感知して、「塩を入れるタイミングです」「裏返してあと30秒焼きましょう」などのアドバイスも目の前に表示する。
同社の何亜東(か・あとう)董事・副総裁は、「AI+(プラス)消費」の多様なシーンの中でも、調理は頻度が高く不可欠な要素であり、ヒューマン・コンピューター・インタラクション(HCI)や特化型大規模言語モデルの応用において大きな可能性を持つと考えている。

AIの普及も、スマート時代の「IoE(全てがインターネットにつながる)」の概念を次のステージへと押し上げている。個々のスマート家電・設備はもはや孤立した存在ではなく、互いに連携することでスマートライフの新たな景色を描き出している。
中国家電大手、海爾集団(ハイアール)が打ち出した「智家大脳(スマートホームブレーン)」は、AI、IoT(モノのインターネット)、大規模言語モデルなどの技術を融合させ、家電サービスを「受動的」から「能動的」なものへと変えた。例えば、エアコンが室内の空気質に応じて自動で換気モードを起動し、洗濯機が衣類の生地を識別して最適な洗浄プログラムを自動選択する。
中国製のスマートホーム製品はここ数年、海外へと視野を広げ、より広大な市場を求めている。
ドイツ・ベルリンの家電量販店にあるロボット掃除機コーナーでは、ロボロックやドリーミーなど中国ブランドが目立つ場所に陣取っている。地元の消費者の多くが、ロボット掃除機などの家庭用スマートデバイスを購入する際、中国製品を優先的に検討すると答えている。

米調査会社IDCが発表した「世界家庭用スマート清掃ロボット市場追跡調査報告」によると、2025年の世界家庭用清掃ロボット出荷台数は前年比20.1%増の3272万台に達し、世界販売台数トップ5のメーカーはロボロック、エコバックス、ドリーミー、シャオミ、ナーワルで、全て中国企業が占めた。
中国企業が販売台数上位を占めた背景には、現地のニーズに合わせたイノベーション、改造を強化し続けたことがある。北米ではペットを飼う家庭やカーペット掃除の対応に力を入れ、欧州では省エネ、静音、エコデザインを重視、東アジアではデザイン性とスマートな体験に焦点を当て、的確な「地域ごとの表現」を実現した。
業界の分析によると、中国のスマートホーム製品の海外市場での競争力は、コストパフォーマンスだけでなく、スピーディーな製品アップデートとイノベーションを強力な後ろ盾とした優れた性能に基づいている。さらに、ますます多くの製品で、技術革新の方向性が単なる機能イノベーションから海外市場のニーズにより合致したエンボディドAIへと拡大しているという。(記者/毛振華、宋瑞、馬博文)


