法政大が東京家政学院を…名門も生き残りをかけ「マンモス大学が小規模校を吸収へ」激変!教育界勢力図
国内外を問わず一般企業では将来を見据えた再編が進み、5年もすれば業界の勢力図が大きく変わる。教育界にも吸収合併の大きな波が押し寄せているようだ――。
3月25日、法政大学と東京家政学院が重大な発表を行った。’27年4月から法大が東京家政学院大に併設する東京家政学院中学、高校を系列化し、校名を「法政大学千代田三番町中学・高校」に変更。学校法人や大学の統合も「将来の選択肢の一つ」だという。
大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が解説する。
「系列化は両校にメリットがあります。法大にとっては、系列校が増えればそれだけ学生を確保できるメドが立つ。また、法大の本部である市ケ谷キャンパス(東京都千代田区)は学生が溢れ過密状態です。徒歩圏内にある東京家政学院の敷地が新たにキャンパスとなれば、過密問題が解消できるでしょう。
一方の東京家政学院は、高校の進学実績が伸び悩んでいました。法大の系列校となれば、法大への推薦枠ができ志願者の増加が見込めます。東京家政学院は、大学も厳しい経営状態が続いていた。’24年度入試は定員510人に対し入学者224人(充足率43.9%)、女子大から共学化した’25年度も定員517人に対し入学者190人(充足率36.8%)だったんです。法大と統合すれば経営も安定するでしょう」
18歳人口は年々減少している。’35年には100万人を割り込むと予想されるのだ。そのため各大学は学生確保のため、中高一貫校の系列化を促進。近年では青山学院大が横浜英和中学・高校を、明治大が日本学園中学・高校を系列校としている。
「MARCHクラスでも」
前出の石渡氏が続ける。
「MARCH(明大、青学、立教、中央、法政)クラスの名門大でも、経営再編しないと将来的な生き残りは難しいでしょう。知名度の低い小規模校や、人気が落ちつつある女子大はなおさらです。単独で少子化の逆境を乗り切るのは不可能に近い。
これまでは大学が、中高一貫校を系列化するのが一般的でした。今後は法大と東京家政学院大が検討するように、マンモス大学が小規模大学を吸収統合する動きが活発化するでしょう。私立大学の数がどんどん絞られるかもしれません」
国公立大学も他人事ではない。
「国からの交付金の減少や物価高により、国公立大学でも多くが学費を値上げしないと経営が成り立たない状態です。近年は東京商船大と東京水産大(統合して東京海洋大)、大阪府立大と大阪市立大(同・大阪公立大)など再編が進んでいます。あと10年もすれば、教育界の勢力図は大きく変わっているでしょう」(同前)
もはや、大学がアカデミックな研究に専念していればいいのどかな時代は終わった。各校は少子化による荒波へのドラスティックな対応が求められている。
