JRT四国放送

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沖縄などの温暖な地域に生息するハゼの仲間で絶滅危惧種に指定されている「ハヤセボウズハゼ」が、高知県の川で四国で初めて発見されました。

発見したのは阿南市の男性です。

(阿波魚類研究会・庄野耕生さん)
「まさか、僕自身も見るの初めてで、まさかでした」

魚の写真を撮ることが趣味の庄野耕生さんが今回発見したハヤセボウズハゼは、ハゼ科に分類され、日本や台湾、中国南部の熱帯・亜熱帯域の河川に生息する、体長5cmほどの淡水魚類です。

日本では主に琉球列島より南に生息し、個体数が少ないため環境省版レッドリストで「絶滅危惧1A類」に指定されています。

今回見つかったハヤセボウズハゼは、庄野さんが高知県土佐清水市の貝ノ川川で4年前に発見しました。

(阿波魚類研究会・庄野耕生さん)
「定期的に高知県の方に撮影に行ってまして、いきなりいたので驚いた。渋い光沢のある色合いでかっこよかった」

庄野さんは、発見後すぐに県立博物館に連絡し、ハヤセボウズハゼと確認されました。

(県立博物館・井藤大樹学芸員)
「びっくりしました。まさかハヤセボウズハゼが高知県でというような驚きがありました」
「地球上で一番北の発見地が高知県ということになります」

井藤学芸員によりますと、今回の発見は、四国での初めての発見で、これまでは奄美大島より南でしか確認されておらず、北限の記録を更新しました。

また、今回の発見で分かってきたこともあります。

(県立博物館・井藤大樹学芸員)
「地球温暖化による海水温の上昇が、南方系の魚が高知県まで来る、生き延びやすくなって、そこで少し成長できるようになった可能性が考えられる」

成果をまとめた論文は、日本魚類学会の発行する学術誌でも取り上げられました。

今回の発見は、地球温暖化に伴う海水温の上昇が魚類の分布に与える影響を考える上で重要な事例ともなりました。