Image: Raymond Wong / Gizmodo US

昨年10月に発売されたHyperXのヘッドセットCloud Alpha 2。

53mmデュアルチャンバードライバー採用の臨場感あるゲームサウンドとバッテリーもち最大250時間のスタミナに加え、RGBベースステーションという操作端末がついてくるのが特徴のゲーミングヘッドセットです。

Cloud Alpha 2をレビューした米Gizmodo編集部は、どうも使用想定シーンでモヤモヤしている様子。以下、レビューです。

日本では4万4080円で販売。

先月、ふとソニーのPlayStation Pulse Eliteをもう1回使ってみようと思ったんですよ。しかし、どれだけ音がいいと言われても、やっぱり装着感がタイトすぎてダメでした。

それからHyperX Cloud Alpha 2を着けてみて、心の底から実感しました。装着感がいかに大切であるかということを。今まで使ってきた中で装着感はトップクラスです。ただ、装着感だけでヘッドホンのトップに躍り出るのも難しい話。

その他、特徴としては、Cloud Alpha 2はバッテリーもち最大250時間。プレイ時間にもよりますが、1〜2ヶ月は充電いらずという人もいるでしょう。

さらに、RGBライティングがついた、ミュートやイコライザーを手元で操作できるベースステーションもついてます。

Cloud Alpha 2は、PS5、Switch、Winパソコン、Mac、モバイルプラットフォームと、ほぼすべてのメジャープラットフォームに対応。ただしXboxだけは3.5mmのイヤホンジャックで有線接続が必要です。やはりメインの想定はWinマシンと一緒に使うことかな。2.4GHz&Bluetooth同時接続対応なのもよし。

装着感めっちゃいい!

Raymond Wong / Gizmodo

イヤーカップがもう最高峰、プレミア質感。ブラックで大きめのヘッドセットには、例えば、HyperX Cloud III Sにある磁石着脱カップなどのギミックはありません。でも、それでいい。なんてったって装着感が抜群にいいので。それが最優先でありすべて。

ゲーミングヘッドセットなので、お家のデスクトップ横が定位置でもいいんですが、バッテリーもちと装着感から旅のお供にしてもよし。ただ、例えば(ゲーミング機器じゃないけど)ソニーのWH-1000XM6やAppleのAirPods Maxと比べるとモノ自体がでかいので、移動が多い人にとってはこれ1台だとキツイ。

折りたたんでフラットになるし、マイクも取り外し可能なので、持ち歩き自体はサイズから想像するよりもしやすいけれど、装着したままの移動は難しい。なぜなら、これを着けちゃうと帽子やフードを被れないからです。

Raymond Wong / Gizmodo

Cloud Alpha 2本体についている操作系は、電源ボタン、音量ホイール、マイクのミュートスイッチ、ワイヤレス切り替えスイッチ、そしてマルチファンクションボタン。必要最低限にとどめられているのは、ベースステーションが存在するからです。

ベースステーションでは、ミュート、再生・停止、イコライザーのオプション(プリセット3つ)切り替えなどが可能。一緒にゲームをしている人の声の音量も調整できて、これがけっこう複数プレイでは使いやすかった印象です。

Raymond Wong / Gizmodo

ソフトウェアがずっとベータなのはなんで?

Cloud Alpha 2がリリースされて、もう数ヶ月。そこそこ時間がたったと思うのですが、HyperX公式サイトを通じてダウンロードできるCloud Alpha 2ソフト「Ngenuity」はいまだベータ版です。なんとかならんのかこれ…。

ヘッドセット、ベースステーション、サウンドプロファイル、RGBライティングのカスタマイズに使うソフトなので、使える・使いたい・使えないと困る存在です。いつまでもベータ気分でいられてもなぁ。

(まぁ、ベースステーションはカスタマイズしても、どれがどれとイチイチ覚えるのも慣れるのも面倒という気持ちもあって、必要なものはそろってるし、デフォ設定の基本のままが1番アリだなという気はしてますけど)

サウンドクオリティはそこそこ

Raymond Wong / Gizmodo

53mmドライバー搭載のCloud Alpha 2から聞こえるのは、非常にバランスのとれた音。でもこれには好き嫌いがあって、ゲームの没入感を大事にするなら、ちょっと違うかなという気もします…。

プリセットのサウンドプロファイルが3つあります。ゲームは当然ゲーム向けのプロファイルで、やりすぎ感がない程度に低音を強めてくれます。この低音が、ショットガンの音にはむていますが、「Valorant」の足音には向いていない気がしました。

というのも、これってデフォルトが「バルダーズ・ゲート3」などのRPG設定になっているから。各自、自分がメインでプレイするゲーム向けにチューニングしましょうね。それに、空間オーディオの没入感はよし。

音の良し悪しで言うと、Razer Kraken V4 Proと同等かちょい下くらい。Cloud Alpha 2と同じく昨年リリースされたSony Inzone H9 IIやSteelSeries Arctis Nova Eliteと比べると分が悪いです。バランスのいい音ではあるものの、クオリティはそこそこ。

Bluetooth経由だと、ロスレス音楽のストリーミングでも、最高値までは出ていないかな。イコライザーをいじっても、いまひとつ。

いっそのことゲーム用途にもっとコミットして、イコライザーのプリセットにRPGやシューティングなど、ゲームジャンル毎の設定を入れた方がよかったのでは?と感じました。

マイクもそこそこ

Raymond Wong / Gizmodo

サウンドもそこそこなら、マイクもそこそこ。通話相手に自分の声をポッドキャストレベルの高音質でお届けしたいなら、これじゃないですね。多少こもっていてもちゃんと聞こえる、チーム連携は十分とれるっていう程度でいいなら充分かな。

マイクは、デフォルト設定でも問題なし。相手にきちんと聞こえていました。Cloud Alpha 2の機能であるAIノイズ低減機能を使うと、背景音がブロックされます。暖房器具&ノートPCのファンが回る中で話しましたが、まるでオーディオブースからお届けしているくらいハッキリと僕の声が聞こえたそうなので、これはよし!

ちなみに、マイクにはAIノイズ低減機能がありますが、ヘッドホンそのものにはANC機能なし。ただ、イヤーカップが大きく、快適にフィットするので、ANCなしでも周辺音が気になることはなかったです。ニューヨークのうるさい街中を歩いたときには、街の音が聞こえてはきましたが。

バッテリー>音なのか?

なんといってもバッテリーもち250時間です。ANCはないのでそのまま250時間。やりすぎ!ってくらいのバッテリーですね。レビューでは毎日数時間ゲームして数日たっても、バッテリー残量は90%超え。バッテリー250時間の最大のメリットは、バッテリーという存在、充電という行為そのものを忘れてしまえることですね。

(ちなみにですが、初代モデルHyperX Cloud Alphaはバッテリーもち300時間だったんですよね。初代にはベースステーションはなく、価格も80ドルほど安かった)

バッテリーもちをアピールするなら、あわせてポータブル性能の高さも必要になります。が、Cloud Alpha 2はそもそも他よりサイズがデカい。そうなってしまうと、バッテリーもちより大事なことがあったのでは、とも思ってしまいます。

総評

Raymond Wong / Gizmodo

音は悪くはない。ベースステーションもいい。ただ、HiFi対応ヘッドホンと同価格帯と言われると…悩みますよね。

問題は、ゲーミングヘッドセットとして、バッテリーもちとベースステーションって、そんなに大事か?ということ…。

最重要事項である音質はもちろんいいです。ただ、HiFi対応ヘッドホンの方がいいわけで…。300ドル(4万4800円)というお値段を思えば、もっと音がいいヘッドホンがあるなと思わずにはいられません。

バッテリーもちはすごいけど、ベースステーションやサイズ感の関係から機動力は高くない。となると、バッテリーよりも音質にこだわる方が先ではないかと、少々モヤモヤするヘッドセットです。最有力ターゲットとして想定する利用シーンの設定が甘いのでは?と感じました。

いいところ:ゲーム音質いい、バッテリーもち素晴らしい、装着感素晴らしい、ポータブル性もそこそこある、マイクのノイズ低減よし

残念なところ:ベースステーションによって失われる機動性、ソフトがベータ版、マイク音質が良くも悪くもない、HiFi対応ヘッドホンに比肩する微妙な価格設定

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