山岡和雅が2026年為替相場を大胆予測! <新春特別企画>
また、2026年5月に任期満了を迎えるパウエルFRB議長の後任人事も重要となる。トランプ大統領による指名が有力視されるケビン・ハセット米国家経済会議(NEC)委員長やケビン・ウォーシュ元FRB理事は利下げに前向きなハト派として知られており、6月以降の新体制下で利下げが加速するとの期待がある。
米国の内政面では、予算問題の再燃が警戒されている。2026年1月30日で期限を迎えるつなぎ予算の行方が焦点となる。ACA(オバマケア)補助金を巡る共和党と民主党の対立は解消されておらず、再び政府機関が閉鎖に向かうとの警戒感が1月末に向けて強まることが見込まれる。
年後半には、11月3日に米中間選挙が控える。現在は共和党が上下両院で多数派を握るが、現時点での世論調査では下院が接戦となっている。民主党が下院を奪還して「ねじれ」が生じれば、トランプ政策に対する抑止力として機能し、相場の転換点となる可能性がある。
日本国内では、2025年12月に追加利上げ(0.75%へ)を行った日銀の動向が注目される。植田総裁は12月の会見で追加利上げの時期に言及しなかったが、市場では2026年中のさらなる利上げを100%織り込む動きがある。欧州中央銀行(ECB)が2026年中の据え置き、イングランド銀行(BOE)が1回もしくは2回の利下げ、豪準備銀行(RBA)が1回もしくは2回の利上げが見込まれるなど、各国の政策が「利下げ一色」だった2025年とは異なる複雑な展開が見込まれる。
●2026年の相場見通し、ドル円は前年と逆カーブに
2025年の振り返りと2026年の材料を踏まえつつ、2026年の相場展望を行っていく。
ドル円については「高市トレード」による円売りの持続性が焦点となる。注目されるのは、2024年7月3日に付けた1986年以来の高値である161円95銭である。この水準に接近すれば、日本の通貨当局によるドル売り円買い介入が強く意識される。ただ、日本の財政赤字拡大懸念や日米金利差を背景とした円売り圧力が、この壁を突破させる可能性は十分にある。
しかし、2026年を通じて円安が進行し続けるとは考えにくい。年後半にかけては、新議長下でのFRBによる利下げ姿勢の強まりや、中間選挙を前にドル高是正を求める米政権の政治圧力により、ドル安・円高への揺り戻しが起こると予想される。2026年前半はドル高・円安、後半はドル安・円高という、2025年とは逆のカーブを描く可能性が高い。
ドル高・円安からドル安・円高に反転する時期の予想は難しいが、米雇用市場の悪化が顕著になっていくと、比較的早い段階でのドル安転換、米景気が底堅さを見せると、年半ば以降のドル安転換が見込まれる。
ユーロ円やポンド円などのクロス円も、円主導の展開を予想する。2025年後半から続く円安の流れを引き継ぎつつ、ドル円の反転とともに調整局面を迎えると予想する。
最後に、2025年10月に12万6000ドル台の史上最高値を付けたビットコインについて触れてみたい。現在は規制法案の審議延期などを受けて8万ドル台まで調整しているが、2026年初頭もこの重い足取りが続くだろう。10万~10万5000ドルの上値抵抗水準を抜けない限り、一時的に5万ドル台まで押し込まれるリスクがあるとみている。もっとも、長期的には強気派が多く、2027年の25万ドル到達を予測する声も根強い。2026年はオプション市場でも強弱感が拮抗しており、不安定な動きを伴いながらも、下値では次なる上昇サイクルを見据えた買いが入る展開を予想する。
2025年12月23日 記
株探ニュース
