市販の「睡眠改善薬」はどれが効く? 薬剤師がすすめる原因別の選び方とは

「なかなか寝つけない」「眠りが浅い」そんなときに頼りたくなるのが市販の睡眠改善薬。でも、いざドラッグストアに行ってみると、種類が多くてどれを選べばよいか迷ってしまう人も多いようです。自然な眠気を誘う成分や、心身の緊張をほぐす漢方など、それぞれに特徴があります。睡眠改善薬の効果や選び方について薬剤師の竹内さんに解説していただきました。
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大学卒業後、中規模の総合病院に勤務。緩和ケアに興味を持ち、終末期ケア専門士の資格を取得。現在はフリーランスの薬剤師として薬局やメディカルライティングを中心に活動。今後は学生に向けて薬剤師について発信していきたいと活動中。
編集部
睡眠改善薬を服用するとどのような効果が得られるのでしょう?
竹内さん
睡眠改善薬は覚醒に関与するヒスタミンの働きを抑えることにより自然な眠気を誘発します。そのため、なかなか寝付けないといった症状や睡眠が浅いというような症状の改善が期待できます。
編集部
睡眠改善薬を選ぶ時のポイントはありますか?
竹内さん
睡眠改善薬は大きく分けて、漢方薬とジフェンヒドラミン塩酸塩の2種類があります。ジフェンヒドラミン塩酸塩を含む製品は、どの製品も含有しているジフェンヒドラミン塩酸塩の量は変わりません。そのため、1回1錠の製品が良いと思います。用法・用量を確認してみて下さい。1回1錠の製品と1回2錠の製品があります。どちらも1回に摂取する有効成分の量は変わらないので、同じ量の有効成分なら1回1錠の方が楽だと思います。また、液体タイプの製品もあるため錠剤が飲みにくい方は液体タイプがおすすめです。漢方薬は、心身のストレスなどが原因の不眠に対して効果を発揮します。緊張・不安などの症状を和らげてくれるため、このような症状がある人は漢方薬を選ぶと良いと思います。
編集部
不眠の原因から選ぶということですね?
竹内さん
その通りです。まずは何が原因で寝付けないのかを考えてみるといいと思います。生活リズムの乱れによるものであればジフェンヒドラミン塩酸塩を含む睡眠改善薬、ストレス・不安・緊張などの心身の疲れからくる不眠は漢方薬という選択になります。
※この記事はメディカルドックにて【睡眠改善薬って色々あって選べない! 自分にあった薬の選び方を教えて!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。