P500」月例レポート】
この中国企業による生成AIの開発は、現時点、そして将来的にも期待されていた米国のグローバルテクノロジー分野での優位性とその開発コストに疑問を投げかけました。事実、1月に大手AI開発事業者は将来のAI開発プロジェクトに5000億ドルを投資することを明らかにしていました。
DeepSeekのニュースを受けて、1月27日にS&P500指数は1.48%下落しました(27日時点での月間騰落率はプラス2.20%)。また、S&P500情報技術セクターは同日に5.58%下落し(1月は2.93%下落)、半導体大手エヌビディアの株価は同日に16.97%下落して、1日で時価総額が5940億ドル減少しました(株価は1月に10.59%下落)。「1月の相場がその年の相場を決める」という1月のバロメーターについては、1929年以降70.8%の確率で当てはまります(2024年も1月が1.59%の上昇、年間リターンが23.31%とその通りとなりました)。初日の市場がその年の市場を占うかどうかについては、ほとんどコイントスのようなもので49%の確率になっています。2025年の初日は0.22%下落しました。この指標は2021~2024年は当てはまりませんでした。
2月の株式市場では、重要イベントが相次ぎ、その度に相場が大きく動くことが予想されます。2月1日にはカナダとメキシコに対して25%の関税、そして中国に対しては10%の追加関税を課す大統領令が発令される見通しです。また、ジョンソン下院議長は財政調整法案を成立させるための予算決議の採択期限を2月27日としています。この間には通常の経済指標の発表もあり、決算発表、消費実態を示す小売動向に関するレポートや企業による業績見通しも続きます。トランプ大統領は就任直後に大統領令の連発というインパクトのある方法で公約実行をスタートさせましたが、議会審議が不可欠な法案に関しては議会に回されるでしょう。いずれも大きな太字フォントで大々的に報道されることになるはずです(スマホでニュースを見ている方には、大型スクリーンのデュアルディスプレイに切り替えることをお勧めします)。覚悟しておいてください。この先は(予想もつかない)デコボコ道が続いていきます。
●インデックスの動き
○2025年の米国市場は12月に2.50%下落した流れを受けて下値を試す展開となり、初日は小幅に値を下げて(0.22%下落)幕を開けましたが、1月20日のトランプ大統領の就任式を控えた中旬の1月15日時点では前月末から0.95%の上昇となっていました。その後、就任式が終わると(就任式当日、銀行は休業日で、株式市場も休場)、相場は全面高の動きとなり、S&P500指数は史上初めて6100を突破して、終値での最高値を更新しました(6118.71)。1月の月間騰落率はプラス2.70%と大幅な上昇となりました。ダウ・ジョーンズ工業株価平均(ダウ平均)も全面高となり、4.70%上昇しました。しかしながら、最高値を更新することはなく、また2024年12月4日に付けた過去最高値(4万5014.04ドル)からは1.04%下落した水準で月を終えました。
⇒1月のS&P500指数は2.70%と大きく上昇しました(配当込みのトータルリターンはプラス2.78%)。2024年12月は2.50%と大幅に下落しました(同マイナス2.38%)。また、11月は5.73%の大幅上昇でした(同プラス5.87%)。
⇒過去3ヵ月のS&P500指数の騰落率は5.87%の上昇となりました(同プラス6.22%)。
⇒2025年1月末までの12ヵ月間の騰落率は24.66%の上昇でした(同プラス26.38%)。
⇒2024年通年では、S&P500指数は23.31%上昇しました(同25.02%)。2023年は24.23%上昇(同プラス26.29%)、2022年は19.44%下落(同マイナス18.11%)でした。

