鈴木おさむ氏が引退…テレビ業界に大打撃と思いきや「現場からは歓迎の声もあがっている」裏事情

『森三中』大島美幸(43)の夫であり、SMAP関連の番組を数多く手がけた人気放送作家の鈴木おさむ氏(51)が、来年3月をもって放送作家業・文筆業から引退することを発表した。
「鈴木氏は昨年12月、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)でメンバーが解散騒動を謝罪した際の舞台裏を描いた小説『20160118』を発表。業界に激震が走りました。後に鈴木氏はラジオでSMAP解散が引退の大きなキッカケになった、と明かしています。辞める決意をしていたからこそ、舞台裏を暴露できたのでしょう」(スポーツ紙記者)
放送作家という職業をメジャーにした鈴木氏の不在はテレビ業界にとって大きな痛手――かと思いきや、「現場からは歓迎の声もあがっている」と制作会社ディレクターは言うのである。
「大御所になりすぎて、なかなか書いてくれなくなった。ここ最近は、アドバイス業務が中心だったんじゃないですかね。で、鈴木氏に企画の相談や台本チェックをしてもらうために、彼専用の台本を別の放送作家や下請けの制作会社スタッフに作らせなきゃいけない。二度手間だ、と現場スタッフには不評でした」
19歳の時にニッポン放送で見習い作家としてデビュー。ラジオ局に寝泊まりしていた若き日の鈴木氏がブレイクするきっかけになったのが、木村拓哉(50)との出会いだった。
「’95年にTOKYO FMで『木村拓哉のWhat’s UP SMAP!』を担当することになった際、同学年で同郷という縁もあって気に入られ、国民的アイドルとなったSMAPのブレーンになることができたのです。無名作家時代にニッポン放送の女性アナウンサーと交際するなど、コミュ力や愛され力に長(た)けていた鈴木氏ならではの芸当ですよ」(ラジオ局関係者)
鈴木氏の引退は他の大物放送作家や番組作りに影響を与えそうだ。
「ベテラン放送作家はパワハラやモラハラが当たり前の時代に活躍していたので、いまだに感覚がアップデートされずにいる。無自覚にコンプラ無視の企画を出したり、若手スタッフにモラハラまがいの発言をしたり、令和のテレビに合ってない。『ダウンタウン』と一時代を築いた高須光聖氏(59)も今年で還暦ですからね。鈴木氏の引退を機に若返りが進むと見ています」(キー局プロデューサー)
実際、40代の放送作家たちが続々と頭角を現している。
「『チャイルドマシーン』というコンビで活躍後、作家に転身した樅野(もみの)太紀氏(49)は、『有吉の壁』『新しいカギ』などネタ番組に欠かせない存在。学生芸人出身の飯塚大悟氏(41)は『オードリー』や、大学の先輩である『ナイツ』と関係が深い。『水曜日のダウンタウン』(TBS系)など攻めた番組から情報番組まで幅広く手がける引き出しの多さで重宝されています」(放送作家)
問題は彼らの下、30代以下の若い放送作家たちのテレビ離れなのだという。
「フワちゃん(29)のブレーン、長粼周成氏(32)ら若い作家は、そこまでテレビに思い入れがない。自由度も報酬も高いYouTubeや動画配信に流れる可能性が大です」(芸能プロ幹部)
大御所作家の引退はテレビ業界にとって朗報か、それとも――。
『FRIDAY』2023年11月10・17日合併号より