東京&横浜の旅モデルコース決定版。話題のスモールワールズも!

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先日、京都に住んでいる人に京都タワーのことを聞いたら、「登ったことないからわかんないなあ」と言われた。東京の人も東京タワーは登んないでしょ、と言うので「いや、わりと登る」と答えたら、なんでだよとびっくりされた。

なんでかと言うと、私はいわゆる「観光地」が大好きだから。東京タワーのような古きよき観光地ももちろんいいし、新しい観光スポットも好きだ。東京に住んでいる人の中には、新しくできたスポットは人が落ち着いた頃に行くという人が多い気がするのだけど、私はせっかくならできたてのタイミングがいいなあ、と白いごはんを目の前にしたときみたいな気持ちになってしまう。

時節柄、新型コロナウイルス感染症のリスクを考えるとまだちょっと遠出はしづらいんじゃないかと思う。せめて近場で遊べる場所にのんびり行きたいですよね。そんなわけで今回は、1泊2日で東京〜横浜の新しいスポットを巡りたい。

東京駅

列車を見ながらランチがしたい

1日目は東京。お昼どきにJR東京駅に着く。まずは東京駅から徒歩1分の「丸の内オアゾ」に向かう。書店「丸善」をぶらっと一周し、気になっていた新刊を何冊か買い、お店の奥にある「M&C Café 丸の内店」へ。

名物・ハヤシライスを注文

窓際の席に座ると、東京駅のホームに入っていく列車が見える。本を読みながらたまに顔を上げるとちょうど新幹線が通ったりして、なんだかうれしい。次にくる列車の色を意味もなく予想してみたりする。

オレンジだった

ゆっくり食事をとりつつ小1時間のんびりした。もはやこれだけで家に帰っても「いい休日だったなあ」という感じなのだけど、今日のメインは次に向かうスポットなので、東京駅に戻る。山手線で約3分、JR新橋駅へ。新橋駅からゆりかもめに揺られること約25分、有明テニスの森駅で降りた。

スモールワールズTOKYO

ミニチュアの世界に興奮する

有明テニスの森駅から徒歩約3分、2020年6月にオープンしたばかりの「SMALL WORLDS(スモールワールズ)TOKYO」に到着した。ここは1/80サイズのミニチュアの世界に入って楽しむことができる、世界最大級の屋内型ミニチュア・テーマパーク。

スモールワールズTOKYOは新型コロナウイルスの感染予防対策として、空いている時間・混雑している時間の情報をホームページで公開しているほか、入場時には検温・消毒もしていた。私は平日のお昼過ぎに訪れたこともあり、かなり快適にパーク内を回ることができた。

パークの入り口はこんな感じになっている。トンネルは歩いていくにつれて徐々に狭く、天井が低くなっていくので、ミニチュアの世界にこれから足を踏み入れるんだという期待でどきどきしてくる。

メインエリアは6カ所。エレベーターを降りて最初に目に入ってきたのは、『宇宙センター』エリア。1970年代のアポロ計画時代を再現したミニチュアの中に、ロケットの打ち上げをコントロールする管制塔や整備士たち、街中を走るカラフルな車やアメリカの若者たちなどがぎゅっと詰まっている。

すごいリアルさ。これは夢中になって見てしまう……!

キャンプファイヤーをする若者たちや、横断歩道をわたるビートルズ風の人たちまで!

打ち上がる仕掛けに歓声を上げてしまった

正直、テーマパークなのにひとりで行って楽しいのかな……とうっすら心配していたのだけど、最初のエリアの時点でその不安が吹き飛んだ。ミニチュアの世界の中で走り回る列車や自動車(自動で動いているそう)、人々のしぐさや服装などに見入っていると、時間が一瞬で経ってしまう。

また、このエリアでは現在、マクロスシリーズなどでお馴染みの河森正治監督が手がける「未来の宇宙センター」のミニチュアも制作中とのこと。

続く『世界の街』エリアでは、1900年代・産業革命時代のアジアとヨーロッパを舞台とした5つの国をモデルにした、空想上の都市を見ることができる。「巨大観覧車があるアジア風の街」「白壁と海のある地中海風の街」など、どこかで見たことがあるようでどこでもない景色にワクワクが止まらない。

この国、住みた〜い

ロボットと人間が共存しているのもいい

スモールワールズTOKYO は15分で昼と夜が入れ替わる(明るくなったり暗くなったりする)しくみになっていて、昼はミニチュアの世界の精巧さをじっくり見ることが、夜は、本物の夜景も顔負けというくらい綺麗にライトアップされた街並みを堪能することができる。

もはや本物ではと思った

『エヴァンゲリオン 第3新東京市』エリア、『美少女戦士セーラームーン』エリアではそれぞれ、作品の登場人物たちが住む街並みが再現されていた。

第3新東京市©khara

第3新東京市、意外とのどかだ。

うさぎちゃん(月野うさぎ=セーラームーン)、そんなかわいい家に住んでいたのね。

月野うさぎの家©Naoko Takeuchi

『エヴァンゲリオン格納庫』エリアでは、3体のエヴァンゲリオンが司令を受けて射出されていく様子が見られる。作品ファンだったらこれ、たしかにたまらないよね! と思う。

エヴァンゲリオン 初号機©khara

初号機、人間と比べると本当に大きい(実際はミニチュアなので小さいのだが)。

スモールワールズでは、なんと自分の全身像を施設内で3Dスキャンして、1/80サイズのフィギュアにしてもらうという体験もできる。フィギュアは2週間ほどで完成し、好きなエリアに1年間住まわせてもらうことができるとのこと(住民権付きフィギュアプログラム)。『エヴァンゲリオン 格納庫』エリアの住民権は特に人気と聞いて、たしかに自分が特務機関NERV(ネルフ)の作業員になれるのはアツすぎる……! と思った。

画像提供:SMALL WORLDS ©︎SMALL WORLDS

※「住民権付きフィギュアプログラム」には、お持ち帰り用のフィギュアのほか、年間パスポートがついた「年間パスポートプラン」やパスポートが付かない「Lightプラン」など、各種プランがあります。詳しくは、プログラム案内を参照ください。

個人的に大好きだったのが『関西国際空港』エリア。旅行から帰ってきて、着陸した飛行機の窓から夜になりかけの空港が見える、なんとも言えない気持ちが好きなのだけど、あのときの景色がそのまま再現されている。

長い海外旅行から帰ってきたときみたいなノスタルジーに襲われ(有明にいるのに)、10分くらいぼんやりしてしまった。

ちなみに、こういったテーマパークではかなり珍しいと思うのだけど、施設内にはバーカウンターがあり、お酒を飲みながらパーク内を歩くこともできる。友達と一緒に来てワイワイ写真を撮り合うのもいいけれど、ひとりでお酒を飲みながらミニチュアをゆっくり見ていく……という回り方を個人的には推したい。

たっぷり時間をかけてスモールワールズを楽しんだ。再び、有明テニスの森駅から新橋駅を経由し東京駅まで戻る。まだ夕方だけど、満足したので1日目はここまで。東京駅直結のホテル「ホテルメトロポリタン丸の内」に泊まった。

横浜駅

NEWoMan横浜でランチ&お買い物

2日目。今日はすこしだけ足を伸ばして、横浜のほうに行ってみようと思う。東京駅から横須賀線で約30分、JR横浜駅へ。

ランチをしに、2020年6月にオープンしたばかりの「NEWoMan横浜」にやってきた。駅の改札からすぐなので、ほとんど歩かなくていいのがうれしい。8階のフードホールの中にある、「Nood e(ヌード)」へ向かう。

ここでは、餃子や〆のラーメンが楽しめる。いろんな種類をちょっとずつ食べたかったので、お店の方におすすめを聞いて3品を出していただいた。

左から、特製皿ワンタン、〆ラーメン(塩)、タレなし餃子。ワンタンはモチモチの食感と甘酸っぱいタレの爽やかさで箸が止まらなくなった。本枯節と帆立の〆ラーメンは、小麦感の強い麺と、コクのあるスープがおいしい。

餃子はポルチーニ茸入りで、タレなしでもパクパク食べられてしまう味つけ。途中からよければタレも使ってみてください、と勧めていただき、テーブルの上のふつうの小瓶に入ったタレをなにげなくつけてみたら、それが持って帰りたいくらいおいしくて驚いてしまった。聞けば、中身は、3年ほど熟成した醤油とラー油を混ぜた特製ダレなのだとか。

「町中華っぽさを楽しんでほしいので内装や食器はラフな雰囲気なんですけど、味はめちゃくちゃこだわってるんです」。たしかに、仕事帰りなんかでもふらっと入れそうな店構えと、味の本格さのギャップがすごかった。

ギャップを楽しんでほしい、というのはお店のコンセプトでもあるそうで、Nood eはパフェ屋さんというもうひとつの顔も持っている。さっきラーメンを食べたカウンターとはまた別に素敵なカフェスペースが用意されているのだけど、それもまたすごいギャップなのでぜひ実際にお店を訪れてみてほしい。

こちらは季節のパフェの「シャインマスカットと巨峰のパフェ」。私はパフェが大好物なのだけど、このパフェ、最近食べた中でもダントツというくらいにおいしかった。途中から白バルサミコ酢をかけて味変も楽しめる。遊び心があるお店で最高だった。

お腹をいっぱいにしたあとは、NEWoManの中のショップで秋用の香水を新調した。近いうちにまた行きます。

馬車道駅

どこからでも海が見える新スポット

横浜駅に戻り、みなとみらい線で約6分、馬車道駅へ。こちらも2019年10月末にオープンしたばかりの「横浜ハンマーヘッド」を目指しつつ、今日はほとんど歩いていないので、ぶらっと散歩してみる。

「横浜赤レンガ倉庫」が見えると「横浜!」という気持ちになる

海の近くを歩いていると、たまに潮風を感じるのがうれしい。港町はいいなあ、いつか住んでみたい。

しばらく散歩し、横浜ハンマーヘッドに到着(馬車道駅から遠回りせずに歩けば10分ほど)した。ここは客船ターミナルとカフェなどの商業施設、ホテルがひとつになった複合施設。

暑かったこともあり、フレッシュジュース屋さんの「Wonder Fruits」に駆け込んだ。南国フルーツミックスを注文し、外のテラスデッキ(ハンマーヘッドテラス)に出てみる。

暑い日のフレッシュジュースは生き返る

海を眺めつつ、昨日買った本の続きを読んで過ごした。横浜ハンマーヘッドは建物の3方向が海に面しているので、ほとんどどこからでも海が臨める。時々遠くのほうで船が通ると、船が起こした風がこちらまで流れてくるのが気持ちよかった。横浜散歩の途中、ふらっと寄って足を休めるのにちょうどいいスポットだと思う。

横浜ハンマーヘッドを出たあとは馬車道駅から再び横浜駅を経由して東京駅に帰京。

……いや、帰京、というほど足は伸ばしていないんだけど、新しいスポットばかりを巡ったおかげで、すごく新鮮な気持ちで東京・横浜を楽しむことができた。なにより、ひとり旅はスケジュールも行く場所も自分しだいなので、「疲れたからもうちょっとジュース飲んで休も〜っと」みたいなゆるさで動けるから本当に気楽だ。もうしばらくはこんな感じで、近場の新しい魅力を探していきたい。

東京駅

掲載情報は2020年10月30日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。