【日本代表レポート】2試合とも出番がなかった東口順昭の思い
これまでの日本代表では、大差で負けたり、あるいはデビュー戦にふさわしい相手だったりというときにGKを交代していた。そしてずっと同じGKを使い続け、よほどのことがない限り序列を入れ替えることはなかったのだ。

森保監督になった最初の3試合のうちの2試合、コスタリカ戦とウルグアイ戦でゴールを守った東口順昭は、ついに正GKの座が巡ってきたと思ったかもしれない。しかし、11月に起用されなかったことで、そうではなかったことが明らかになった。
合宿中、東口からはいつもの元気の良さが消えていた。本人も起用されないことを覚悟していたことだろう。そして実際に23人のメンバーの中で1人だけ出番がもらえなかった。
キルギス戦の後、報道陣の前に現れたときも東口の表情は沈んでいた。「残念でした。監督が選ぶことなので……」。いつもの笑顔はもちろんない。
監督がGK全員に経験を積ませてアジアカップに臨みたかったのではないか。そう聞かれた東口は、記者たちが慰めようとしていると思ったのかもしれない。
「それももちろんあると思いますし、その中で誰がチャンスをつかむかということなので、僕は横一線だと思っています」
そう言って、より厳しく現実を見つめようとした。
「他のGKは堂々とプレーしてましたね。ゴンちゃんは経験あるし、ダン(シュミットの愛称)も初めてであれだけ出来ているので……。うん。本当に、出た試合で自分もしっかりアピールできればという気持ちです。自信はありますし、調子も上向いてきているので」
そう話をしながら次第に元気が出てきた。前回の代表戦の後のJリーグで、シュートストップの率では今回選ばれた3人の中でトップだったことを聞くと、やっと表情も明るくなった。
「シュートストップのところは自分がアピールしなければいけないところですし、もともと失点は減らしていかなければいけないので……。出たら、シュートをどんどん取っていきたいですね」
10月に負傷してリーグ戦を1試合欠場したことも、今回使われなかった理由かもしれない。森保監督も東口を焦らせるだけではなく、ちゃんと起用しないと伝えてきたそうだ。
今回のGKの起用法があったため、現時点ではGKのうち誰がアジアカップで起用されるか不透明になった。大会直前まで緊張感を持たせるのも、森保流と言えるのだろう。
【森雅史/日本蹴球合同会社】












