ACL浦和に敗れた上海上港 約900億円を投資した中国リーグの“失敗”にスペイン紙言及

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2年連続でACL制覇に失敗も、中国勢の“爆買い”傾向は変わらず

 上海上港がAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝で浦和レッズに敗れ、中国リーグ勢は2シーズン連続でアジア王者を手にすることはできなかった。

 その状況はアジアを越えて各大陸でも注目されており、ヨーロッパ王者であるレアル・マドリードのお膝元であるスペイン紙「AS」も、“費用対効果”に合っていないと特集を組んでいる。

「中国スーパーリーグは、数百万ドルの投資をしながらも聴覚障害に陥っている」

 このような厳しい書き出しで始まる記事では、最後の砦となっていた上海上港が浦和に敗戦したことで、2015年に広州恒大が制したACLタイトルを2年連続で逃したことに触れている。

 2年連続でタイトル獲得に失敗した中国勢だが、その“爆買い”傾向はほとんど変わりないようだ。記事によれば、この2シーズンに投じた契約金の総額は6億9000万ユーロ(約897億円)にも上るという。

 上海上港はブラジル代表MFオスカル(6000万ユーロ/約78億円)にFWフッキ(5580万ユーロ/約72億5400万円)、広州恒大のFWジャクソン・マルティネス(4200万ユーロ)、江蘇蘇寧のMFラミレス(2800万ユーロ/約36億4000万円)と各国代表クラスを獲得しながらも、結果につながらなかったとしている。

スペイン紙もアジアの戦いぶりに注目

 また、記事では「日出ずる国のチーム」と表現された浦和が、アル・ヒラル(サウジアラビア)との決勝に臨むこと。そしてレアルがFIFAクラブワールドカップ(W杯)準決勝で、そのアジア王者と対戦する可能性があることにも言及している。

 レアルは昨年12月、日本開催のクラブW杯決勝の鹿島アントラーズ戦で、延長にもつれ込む激闘を繰り広げ、4-2で勝利した。それだけに今回の中国勢の敗退や浦和の躍進など、アジアの戦いぶりにも注目しているようだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images