第2世代となったモトローラの合体強化スマホ「Moto Z2 Play」を徹底解説:週刊モバイル通信 石野純也
6月29日に発売される「Moto Z2 Play」
Moto Z Playは、フラッグシップモデルのMoto Zから、わずかに機能を落としたモデル。チップセットを見ると明確に分かりますが、Moto ZがクアルコムのSnapdragon 820を搭載しているのに対し、Moto Z PlayはSnapdragon 625を搭載しています。
このMoto Z Playの第二世代に当たるのが、6月29日に発表されたMoto Z2 Play。第一世代の売りであったバッテリー容量は3000mAhと少なくなってしまいましたが、そのぶん、ポッテリしていたボディはスリムになり、厚みは6.99mmから5.99mmへと、約1mmほど薄くなりました。1mmというと微妙な違いに見えるかもしれませんが、実際に持ってみた印象はまさに別物。感覚的には、5.19mmだったフラッグシップのMoto Zに近いような印象を受けました。同様に、重量も165gから145gへと、20gほど軽くなっています。

ボディがスリムになり、よりMoto Zに印象が近づいた
もちろん、第二世代というだけに、その他のスペックは、すべてにおいて強化されています。チップセットはSnapdragon 625からSnapdragon 626になり、わずかながらパフォーマンスが上がりました。メモリも4GB搭載し、どちらかといえば、ハイエンドモデルに近づいた格好です。
一見しただけだと、カメラの画素数は1200万画素に低下したように思えますが、Moto Z2 Playでは、センサーサイズが上がり、レンズのF値も2.0から1.7へと下がっているため、より明るく写真が撮れるようになりました。

チップセットだけでなく、カメラ機能も進化
カメラには、サムスン電子のGalaxyシリーズでおなじみの、デュアルピクセルセンサーを採用。画素1つ1つが位相差オートフォーカスセンサーになったもので、素早いピント合わせを実現します。Moto Z2 Playでは、これにレーザーオートフォーカスも組み合わせており、暗い場所など、位相差オートフォーカスが効きづらいシチュエーションでも、素早く動作するします。
好評だったLTEと3GのデュアルSIM/デュアルスタンバイ(DSDS)にも引き続き対応しており、2枚のSIMカードで同時に待受けることが可能です。

Moto Z Playで好評だったDSDSも継承。β版ながらVoLTEも利用可能
Moto Z2 Playは6月にグローバルで発表されたばかりの製品。ほぼ時間差なく、日本で発表、発売することから、モトローラの意気込みも伝わってきます。同社日本法人のモトローラ・モビリティ・ジャパン 代表取締役社長 ダニー・アダモポウロス氏は、発表会の冒頭、「日本市場においては、明確なアプローチと戦略でビジネスをしている」と語りました。
日本には、「最高のクオリティのデバイスを提供する」(同)方針で、販売チャネルを拡大する方向性も示していました。昨年発売したMoto Z、Moto Z Play。そして、春モデルとして投入した「Moto G5」「Moto G5 Plus」の手ごたえがあったことを受け、日本での展開を加速させている様子が伝わってきます。

日本市場での方針を語るアダモポウロス氏

販路の拡大にも注力していくという
一方で、誤解を恐れず言えば、Playのラインは、あくまでフラッグシップモデルがあった上での廉価モデル。「Moto Z2」そのものが発表されていない中で、Playのみを第二世代に進めてしまうのは、どこかチグハグなラインナップという印象も受けました。
アダモポウロス氏にはMoto Z2投入の可能性を尋ねてみましたが、「それ以外にもいろいろな製品の計画はあるが、本日発表できるものは用意していない」とお茶を濁しています。これについては、グローバルでの発表を待ちたいところです。
端末以上におもしろかったのがMoto Mods
端末そのもの以上におもしろかったのがMoto Modsです。新製品としては、ワイヤレスチャージが可能になる「ワイヤレス充電キャップ」と、最大15Wでの急速充電に対応した「Turbo Powerパック」の2つが発表されています。また、発表会上では、「夏の終わりごろに発売を予定している」(同)という、ゲームコントローラーのMoto Modsもチラ見せされました。


急速充電に対応する「Turbo Powerパック」


ワイヤレス充電対応の「ワイヤレス充電キャップ」

ゲームコントローラーもチラ見せ
新製品だけでなく、Moto Modsの開発を日本で加速させていく取り組みも披露されました。Moto Modsは仕様がオープンになっており、サードパーティも自由に製品を開発、発売することができます。
JBLのスピーカーや、ハッセルブラッドのカメラなど、すでにモトローラブランド以外も製品も店頭に並んでおり、モトローラとしても、「すべてのアイディアを持っているわけでなく、たとえ持っていてもすべて実行に移すことはできない」(モトローラ・モビリティ・USA Moto Modsエコシステム クリスチャン・フラワーズ氏)と考えているようです。

Moto Modsのオープンさを強調するフラワーズ氏
そのため、モトローラ側も開発キットを用意しており、サードパーティのアイディアを取り込むことに積極的です。ニューヨーク、サンフランシスコ、ブラジル、アルゼンチン、中国、インドでは、開発者を集め、ハッカソンも実施しました。このディベロッパープログラムを、モトローラは日本にも拡大。9月2日には、大阪のThe DECKで、アイデアソンも開催されます。

モトローラ側が開発キットなどを用意している

日本では、9月にアイデアソンが開催される予定
FeliCaやワンセグ対応のModsは実現する?
フラワーズ氏が一例として挙げていましたが、テレビ対応やFeliCa対応のModsは、Moto Zシリーズをローカライズする上でぜひ実現させてほしい製品。Moto Modsは、「2世代先まで互換性を持てるように、開発を進めている」(同)というだけに、対象となるユーザー数も、単純に1機種をこれらの機能に対応させるより多くなりそうです。
また、Moto Mods対応製品は、グローバルで「すでに300万台が販売されている」(広報担当)といいます。FeliCaのように日本が中心の技術だと、このボリュームを活かすことが難しいかもしれませんが、ワンセグやフルセグのようなテレビチューナーであれば、方式が同じ国でも使いまわすことができるはず。
特にモトローラは、日本とテレビの方式が同じ南米に強いため、相乗効果が期待できるかもしれません。残念ながら現時点では具体的な計画が聞こえておらず、妄想の域を出ませんが、モトローラ側も強力に後押しして、ぜひ実現してほしいと感じました。
