【前園真聖コラム】第140回「シリア戦では加藤恒平に注目します」
加藤は最低限のインパクトを残さない限り、今後代表の座が与えられることはないでしょう。代表チームとはそういう場所です。毎回呼ばれる選手ではない限り、どんな短い出場時間でもアピールできないと監督のリストから消えるのです。
加藤も遠慮していたらダメでしょう。また気持ちの部分で弱さを見せてしまうと、印象は悪くなります。ミスしても下を向かない。いつも以上のいい部分を見せようとするのではなくて、自分が持っているものを全て出せるようにするべきです。
加藤にとって、こんはチャンスはもう二度と来ないと思います。また、チャンスという意味では乾貴士もそうでしょう。リーガで活躍してもずっと招集されていませんでしたから、ここでバルセロナ戦並の活躍を見せないと、ライバルたちに埋もれてしまいます。逆に久保裕也は3月のUAE戦、タイ戦でチャンスをつかみました。加藤や乾にとっては、この試合が大きな分かれ目です。
加藤には、様々な場所で揉まれたメンタルの強さがあるのではないかと思います。実は鹿児島実業高校の後輩が、加藤との共通の友人で、その後輩から聞いたところでは「練習から名前負けしないでいきたい」と話していたとのことでした。加藤が活躍することで、多くの選手に希望を与えることでしょう。その意味でも、がんばってほしいと思います。厳しいチェックが持ち味ですから、試合が荒れても冷静に。
そう言えば、浦和vs済州も最後に試合が荒れました。その「乱闘」だけが取り上げられるのが残念でなりません。第1戦を0-2で落とした浦和が、ホームで大逆転を果たすために組んだプランやそれぞれのゴールの素晴らしさこそが、サッカーの面白さです。どうか「乱闘」にばかり目を向けず、あの戦略を思い出してください。この戦略は日本代表にもきっといいヒントになると思いますよ。
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1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。
