【片思い】健気で切なくて応援したくなる!「俺物語!!」「ケロロ軍曹」…名作アニメの”片思いキャラ”5選

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いつの世も切なくて、とびっきりセンチメンタルなもの……"片思い"。

【アニメ】ガンダム、プリキュア他「女性の怖さ」を描いた名作5選

そして、それは現実世界の恋愛だけでなく、アニメ作品の中で描かれる恋模様においても然り。観ている者の胸を締め付けるような感傷を有した切ない片思いがあるのです。

告白するまでもなく散った片思い、素直に好きと言えない片思い、初恋になった片思い、愛に対して不器用過ぎるが故の片思い。ちょっぴりキュンときて、思わず応援したくなってしまうような、そんな恋心を胸に秘めたキャラクターたち。

今回は、そんな"片思いキャラクター"を私が大好きなアニメ作品の中からご紹介したいと思います。

告白のタイミングを間違えた片思い/『俺物語!!』の砂川愛

まずは、現在好評放送中の『俺物語!!』より、ある女性をご紹介いたします。

巨漢の高校生、剛田猛男が主人公の人気少女漫画をアニメ化した本作。『超人ハルク』や『北斗の拳』に出てくる山のフドウばりにゴツイ風貌ながらも、心優しく真っ直ぐな性格の猛男と、彼に一目惚れしたヒロイン、大和凜子さんの高校生らしい初々しい恋の成長を描いた作品です。

『俺物語!!』の主人公は、猛男と大和さん、そして、そんなふたりの姿を見守る、猛男の親友、砂川誠(通称"すな")の3人なのですが、今回スポットをあてたいのが、すなの姉である砂川愛さんです。

男惚れするような素晴らしい内面の持ち主であるものの、その外見のせいで女の娘にフラレ続け、大和さんに出会うまで彼女ができなかった猛男。実は、愛さんはそんな猛男のことをずっとずっと好きだったのです!

小学生の時に、猛男の優しさに惹かれ、恋に落ちた愛さん。

しかし! 年の差を考えて、尚且つ、ゴツイ猛男に惚れるような女性は現れないだろうと判断し、告白を保留。その間に、猛男は大和さんと出会って恋人同士になり、結果、愛さんは久々に帰ってきた実家で、長年の思い人である猛男に彼女ができたことを知るのです。

長年に渡って相手を思い続けながらも、告白することもなく散った愛さん。こんなに哀しい片思い、なかなかないですよ!

しかし、愛さんの凄いところは、ここから、すなと同じく猛男と大和さんの恋をバックアップする立場に回るところです。愛さんは年長者として、そして、同じ男に惚れ込んだひとりの女として、大和さんの恋の悩みを聞き、彼女にアドバイスを行います。

良い人! 愛さん、本当に良い人!!

『俺物語!!』のメインとなるのは、猛男と大和さんの微笑ましく爽やかな恋愛なわけですが、愛さんの登場回は、とても印象に残るエピソードでした。恋の痛手を負いつつも、それでも、好きな人の幸せの為に人知れず力を貸すことができる愛さんは凄い人だな、と心の底から思います。

大和さんの背中を押した後は、主人公カップルの前から退場した愛さんですが、原作未読組の自分は、愛さんの再登場があるのかどうかも、これからの物語を追いかける上での大きな楽しみのひとつです!

しかし、告白のタイミングに対して慎重になり過ぎ、恋愛成就の芽を自ら摘んでしまう……これ、恋する乙女の皆様は、現実の世界でも気を付けるべきですよね。

好きな相手の前では素直になれない片思い/『にゃんこい!』の住吉加奈子

相手のことを愛しているのに、その気持ちが伝わらない、伝えられない……片思いをしている女の娘は、非常にセンチメンタルな存在であり、胸に迫るようなエモーションに満ちています。

そんなエモーショナルな"片思いヒロイン"として、私が一番大好きな女の娘が『にゃんこい!』の住吉加奈子さんです。

ある日、フトしたはずみで猫地蔵と呼ばれるお地蔵様を壊してしまった主人公、高坂潤平。その呪いから、彼は猫の声が聞こえるように……。

猫アレルギーにも関わらず、呪いを解く為に困っている猫の手助けをする潤平。そんな日々の中で、図らずしもクラスメイトで意中のヒロインである水野楓さんとお近付きになることに成功します。

ストーリーのメインは、潤平と水野さんの甘酸っぱくてもどかしい青春ラブストーリーですが、そこに可愛い猫や女の娘たちが織りなす恋愛模様を織りませながら『にゃんこい!』のストーリーは紡がれていきます。

テンションの高いコメディアニメならお手の物な川口敬一郎監督による演出と、出演声優の皆さんによるアドリブを多用した台詞回しによって、アニメ版では原作漫画に比べて更に笑いの要素がパワーアップしており、非常にラブコメらしいラブコメ作品となっています。

一方で、登場人物の心理描写や恋愛描写は繊細で丁寧です。そして、本作においてそのセンチメンタルな恋心が大爆発するのが、潤平の幼馴染である住吉加奈子さん。

子どもの頃は仲良しだったにも関わらず、ある事件をきっかけに潤平と疎遠になっていた加奈子さん。高校で同じクラスになるものの、素直になれない性格もあいまって、実は潤平のことがずっと大好きだったにも関わらず、その思いを相手に伝えることができず、顔を合わせる度に憎まれ口を叩いてしまいます。

しかも、彼女は、潤平が水野さんを好きなことに気付いているのです。実は、水野さんと加奈子は親友同士。恋と友情の狭間で、加奈子さんは、時に水野さんの恋を後押しながらも、自身の思いは打ち明けられない切ない恋をすることに……。

もう、この娘には、"いじらしい"という言葉が本当にシックリきます。

スタイル抜群で、美人で顔も可愛い素敵な女の娘。だけれど、長年に渡って恋い焦がれてきた相手の前では素直になれず、親友への気遣いも相まって、その思いを口にできない女の娘。恋心を、その大きな胸の内にしまい続けている女の娘。

住吉加奈子さんは、そんないじらしくて切ないヒロインなんです。

特に胸に迫ってくるエピソードが、第9話の<ガールズ・イン・ザ・ウォーター>。前半は、所謂"水着回"で、登場人物たちによるかしましい恋愛模様がポップかつチアフルに描かれているのですが、後半ではグッと空気が感傷的になり、加奈子さんの胸の内にフォーカスが当てられます。そして、最後に彼女が心の内で呟くひと言の切なさときたら……。

相手に思いが伝わらないもどかしさとセンチメンタルと、だけれども、恋をしているからこそ感じられる多幸感に溢れた歌詞が素晴らしい本作のエンディング曲『Strawberry 〜甘く切ない涙〜』も彼女の心情に見事にシンクロしていて、これまた胸に迫ります。

明るくて、楽しくて、だけれども、ちょっぴり感傷的で……という相反する魅力に満ちたラブコメ作品『にゃんこい!』。もどかしさといじらしさに身悶えしたい方は必見のアニメ作品です!

圧倒的に不利だけど決して挫けない片思い/『さんかれあ』の左王子蘭子

"幼馴染"……それは、ラブコメのアニメ作品において、非常に不利なポジションにある存在です。

というのが、大抵のラブコメ作品の場合、男性主人公には彼に対して好意を抱く幼馴染の女の娘がいるのですが、多くの場合、そんな彼女たちの前に転校生だったり、人気アイドルだったり、異星人だったり、未来人だったり、神様だったり、妖怪だったり……とにかくスペシャルなステータスを持った"メインヒロイン"が現れて、昔から主人公の側にいたハズの幼馴染さんは、"サブヒロイン"のポジションに追いやられてしまうものなのです。

"メインヒロイン"とか"サブヒロイン"とか、何だか彼女たちの恋心を定型的で狭いキャラクター造型に押し込めているようで、自分自身イヤ〜な感じですが、とはいえ、私の好きな『GIRLSブラボー』とか『おまもりひまり』とか『のうりん』とか、全部そうでしたよ! 全部そうでしたよ!!(熱がこもり過ぎて2回言った)

哀しいことに、"いきなり現れた超絶ステータスの持ち主であるメインヒロインに対して苦戦を強いられる幼馴染"というのは、ラブコメ作品のあるあるなのです。

とはいえ、中にはそうした悲劇的な運命に負けず、自身の恋を貫き通す女の娘もいます。『さんかれあ』の左王子蘭子さんは、そんな"戦う幼馴染"とでも呼ぶべきヒロインのひとり。

『さんかれは』は、ゾンビになってしまった美少女、散華礼弥(さんかれあ)と彼女がゾンビになるきっかけを作ってしまった降谷千紘というふたりによる女の娘と男の子、ゾンビと人間のラブロマンスを描いた作品です。

ゾンビとはいえ、ホラー映画のようなグロテスクでスプラッターな見た目ではなく、生前の美少女然としたルックスと佇まいを残す礼弥。そんな彼女と、大のゾンビマニアである千紘は、様々な出来事を通して徐々にその距離を縮めていきます。

しかし、そんな千紘に幼い頃から好意を抱いていたのが蘭子さん。幼馴染で、しかも従兄弟同士という血縁関係の近さ故、完全に千紘からは恋愛の対象外とされ、最初から視界にすら入りません。その上、"美少女ゾンビ"という特殊パラメーターを持った恋のライバルまで現れるわけですから、これはもう大変です。

まさに、ヘレン・ケラーばりの二重苦三重苦。前途多難な恋をしている蘭子さんですが、そんな過酷過ぎる恋の障壁にも彼女は決して屈しません。

素直で優しい礼弥と女の娘同士の友情を育みつつも、恋愛に関しては同じ相手を好きになったライバルとして、その辺りの感情はストレートに表に出していきます。不利な片思いをしつつも、一方で凛とした強さも併せ持つ蘭子さんの姿からは、エモーションと共に、エネルギッシュなフィーリングも感じることができます。

そんな彼女の奮闘っぷりがフォーカスされる第7話<おさな…なじみ…(Run Ranko Run)>は片思いヒロインが好きな方なら必見の名エピソード! ゾンビ映画のオマージュや劇中に散りばめられた映画ネタの数々も、映画ファンならばニヤリとさせられる作品ですよ。

初恋にして許されざる片思い/『夜ノヤッターマン』のレパード(ドロンジョ)

最近、テレビ放送を終えた作品で、これまた私好みの片思いの姿が描かれた作品として……そして"少女の初恋"という点から、この『夜ノヤッターマン』を紹介させていただきます。

タツノコプロの人気アニメ『タムボカン』シリーズの2作目で、平成に入ってもリメイク版や実写版が作られるなど屈指の人気を誇る『ヤッターマン』の外伝的な続編である『夜ノヤッターマン』。

正義の味方、ヤッターマン1号2号が悪のドロンボー一味を撃退し、この世に平和を取り戻してから長い年月を経た世界。ヤッターマンが築いた国家ヤッター・キングダムの悪政によって人々は苦しめられている……という、オリジナル作品のファンにはショッキングな展開によって物語は幕を開けます。

そんなヤッターマンに戦いを挑むことになる、本作の主人公は『ヤッターマン』に登場した3悪人、ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラーの子孫であるレパード、ヴォルトカッツェ、エレパントゥスの3人による"新生ドロンボー"。

オリジナルでは妖艶な美女だったドロンジョのポジションであるレパードは未だ9歳の少女という驚きの新設定に。ボヤッキー、トンズラーの末裔であるヴォルトカッツェとエレパントゥスは、そんな彼女の保護者役的なキャラクターです。

さて、そのレパードですが、彼女は打倒ヤッターマンの旅において、ひとりの少年と出会います。その少年の名前はガリナ。ヤッター・キングダムで、幼馴染の少女アルエットと一緒に暮らす男の子で、彼もまたヤッターマンの悪行に抗うべく、ドロンボー一味と行動を共にすることになります。

そして、その旅の途中でレパードは、徐々にガリナに惹かれていき、彼に対して人生初の恋をすることになるのですが……しかし、哀しいかな、その恋は決して叶わない、いや、叶ってはいけない恋だったのです。

そもそも、何故、正義の味方であったはずのヤッターマンが人々を苦しめていたのか? その謎が明らかになった時、そして、その事実に新生ドロンボーとガリナ、アルエットが立ち向かうことを決心した時、レパードの恋は静かに終わりを告げることになります。

この辺りの終盤におけるストーリー展開とレパードのキャラクター描写は、本当に泣けます……。興味がある方は、まずは公式で無料配信されている第1話をご覧ください。

数々の新設定を用いつつも「アラホラサッサー!」や「ポチッとな!」などの『ヤッターマン』の鉄板ギャグは勿論、本作でも健在! 更に、『新造人間キャシャーン』『マッハGoGoGo』といった他のタツノコ作品のパロディも登場するなど、往年のファンも楽しめる作品となっています!

ウブで不器用だけど真っ直ぐな片思い/『ケロロ軍曹』のギロロ伍長

ここまで、"切ない片思いをする女の娘"について熱く語ってきましたが、ラストは"片思いをする男子"代表として、この作品のこのキャラクターを。

異星から地球侵略にやってきたはずが、いつの間にやら何だか地球に馴染んでしまった宇宙人たちと彼らが居候する日向家や周囲の人々が織りなすSFでコメディでちょっとマニアックな日々を描く大人気作『ケロロ軍曹』。

その『ケロロ軍曹』より、主役のケロロ軍曹や日向家の冬樹くんや夏美ちゃんと同様に、シリーズに欠かせない名キャラクターとなっているギロロ伍長です。

"戦場の赤い悪魔"と呼ばれる(ただし、仲間内でのニックネームは"赤ダルマ")誇り高き武人だったギロロ。地球で散り散りになったケロロたちと再会した際も、本来の目的を忘れ、たるみきった生活を送るケロロたちに活を入れるなど、非常に好戦的な軍人気質の持ち主だったのですが、日向家の長女である夏美ちゃんと交戦しアッサリ敗北したことから、圧倒的な強さを持つ彼女に惚れてしまいます。

しかし、各種銃器を使いこなし、幾多の戦場を生き抜いてきた百戦錬磨の戦士であるギロロも、恋愛に関しては超が付く程の奥手も奥手。思い人に恋心を伝えることはおろか、顔が近付いただけでも赤面してしまい硬直してしまう始末。

早い話が、恋に対して凄まじい"ヘタレ"の為、以降はコメディ面においても完全にイジられ役担当に(頻繁にケロロたちが作った新兵器の実験台にされたり、各エピソードで毎回のように酷い目に合うのが"お約束")。

更に、当の夏美には密かに思いを寄せる憧れの先輩がいる為、夏美もギロロの恋心に全くもって気が付かないというオマケ付き。そもそも種族が違いますし、侵略者と被侵略者という立場の違いもあります。とても難しい恋をしている男なんです、ギロロというキャラクターは……。

とはいえ、夏美ちゃんには、何だかんだで家族の一員として温かく迎え入れられているようですし、時には、惚れた女を救う為にカッコ良い姿を見せてくれるのがギロロの良いところ。

恋愛に対して非常にウブなので、妄想癖を拗らせるなどちょっと困った一面もあるギロロですが、その真摯な片思いっぷりは、奥手な男子なら共感必至。声優を務める中田譲治さんの渋い声も堪りません。

そんなギロロだからこそ、たまにご褒美のように挟まれる夏美ちゃんとのハートウォーミングなエピソードが、グッと心に響いてくるのです。

恋に不器用過ぎるが故に、だからこそ、どこまでも恋に真っ直ぐな男の中の男。恋愛に悩んでいる男の子は、彼の姿に勇気を貰ってみては?

如何だったでしょうか? 告白できない恋、叶わぬ恋。そんな恋をしているキャラクターたち。その姿は、強く胸を打つものがあり、私はどうしたって強く惹かれてしまいます。

一方で、最愛の相手に振り向いてもらえない切ない恋心に対して、魅力を感じるなんて……と、申し訳なさや罪悪感みたいなものを同時に抱くのですが……。

とはいえ、やはり、自身の"好き"という気持ちに真っ直ぐで、恋に奮闘する片思いキャラクターたちの姿は、とてもとても眩しくて、私たちに感傷と同時に勇気も与えてくれます。

皆さんも、そんな彼、彼女たちの姿を観て、恋に恋焦がれていた"あの頃"に、もう一度思いを馳せてみませんか?