しばらく空位となっていた日本競馬界の"マイル王"の座には今、ジャンタルマンタル(牡5歳)が就いている。

 マイルG気鬘款 昨年は安田記念(東京・芝1600m)、マイルCS(京都・芝1600m)と、マイルG気僚媾制覇を果たした。同一年での同快挙を達成したのは、2020年のグランアレグリア以来となる。

 先行して抜け出し、突き放すという"横綱相撲"のレースぶりで、安田記念は1馬身半差、マイルCSでは1馬身4分の3差をつけて完勝。日本のマイル路線においては、まさに無双状態と言える。

 そのジャンタルマンタルが、今年の安田記念(6月7日)には出走しない。この春はドバイ遠征を予定していたが、取りやめとなって香港のG汽船礇鵐團ンズマイル(13着。4月26日/シャティン・芝1600m)に出走。その後、体調が整わず、ここは回避することになったという。

 結果、"王者"不在で行なわれる今年の安田記念は混戦状態にある。3頭のG鞠呂出走するものの、いずれも3歳春までの実績で、それ以降のG犠,舛呂覆ぁM汁曚里Δ┐任禄斗廚淵侫.ターのひとつとなる"格"という点において、その実績はほとんどあてにならないと言っていいだろう。

 すなわち、今年の安田記念は「どの馬にもチャンスがある」――混戦模様のレースでよく使われる、そのフレーズどおりの大激戦だ。

 そうした状況にあって、有力視されているのはどの馬か。ガイアフォース(牡7歳)、トロヴァトーレ(牡5歳)、パンジャタワー(牡4歳)が人気上位と目されている。

 なかでも、最右翼はガイアフォースか。昨年の安田記念、マイルCSともジャンタルマンタルに次ぐ2着。マイルCSのステップレース、G局抻裡咫複叡紂E豕・芝1600m)ではジャンタルマンタルを負かしており、最近の実績では抜けた存在だ。

 この春は、3月にドバイへ遠征してG汽疋丱ぅ拭璽奸複驚紂3月28日/メイダン・芝1800m)に出走。今回はそこからの臨戦となるが、関西の競馬専門紙記者の評価はかなり辛口だ。

「ジャンタルマンタルとの対戦成績を考えれば、確かにガイアフォースが実績最上位でしょう。しかし、同馬はもう7歳馬。競走馬としてのピークはすぎている印象で、昨年のようなパフォーマンスを望むのは酷ではないでしょうか」

 では、昨年のGNHKマイルC(東京・芝1600m)の覇者で、前走のG宜眈承楜念(3月29日/中京・芝1200m)でも4着と奮闘したパンジャタワーはどうか。

「最近は短距離志向が強くなっていて、前走の高松宮記念でも行きたがっていました。そうなると、マイル戦となる安田記念はより厳しいのではないか、と見ています」

 先の専門紙記者はそう言って、ガイアフォース同様、パンジャタワーにも疑問の目を向ける。


安田記念での勝ち負けが見込まれているトロヴァトーレ photo by スポーツ報知/アフロ

 一方で、専門紙記者の評価が高いのは、トロヴァトーレだ。芝路線で実績を積んで昨春には重賞勝ちを決めながら、安田記念で大敗(17着)したあとは、ダートレースにも参戦してきた"苦労人"。それが、今年に入って才能開花。直近は、G慧豕新聞杯(2月10日/東京・芝1600m)、G轡┘廛愁爍叩複儀遑稿/東京・芝1800m)と重賞2連勝中だ。

「トロヴァトーレは前走のエプソムCで、本番の安田記念で想定されるようなレースの流れのなか、中団を追走。最後の瞬発力勝負で勝ちきりました。その前哨戦の内容は高く評価できます。安田記念ではこの馬と、エプソムCで僅差の2着となったステレンボッシュ(牝5歳)を個人的には有力視しています」

 ここまでは有力どころの評価となるが、「どの馬にもチャンスがある」という混戦であれば、気になるのは伏兵の台頭だ。オイシイ配当をゲットするためにも、トレセン内で密かに注目されている馬、本番での大駆けが見込まれている穴馬候補も知りたいところ。そのことを問うと、専門紙記者はこう語った。

「穴馬候補をピックアップするなら、マイラーズCの負け組。なかでも、最後の直線で詰まって脚を余したオフトレイル(牡5歳)には巻き返しへの期待が膨らみます。それと、これまでの敗戦は度外視して、『東京のマイルでこそ』と陣営が意気込んでいるシャンパンカラー(牡6歳)も不気味です。

 また、別路線で言えば、雨が降って馬場が悪くなったときに面白いのが、スズハローム(牡6歳)。『雨が降ったらサトノダイヤモンド』というのは最近の競馬界のトレンドですから、馬場次第ではサトノダイヤモンド産駒の同馬の浮上は大いに考えられるでしょう」

 この春のG汽轡蝓璽困和燭のレースが「混戦」と言われながら、比較的人気上位馬が結果を出しており、大波乱となったレースは少ない。はたして、"大混戦"の安田記念はどうか。そろそろ、アッと驚くような高額配当が飛び出してもおかしくない。