?川泰果は絶望から復活した舞台で“大会史上初”の連覇へ「挑戦できるのは、僕だけ」 優勝者しか見られない光景にも喜び
プロ転向した2022年から毎年1勝を挙げていたが、2024年は未勝利。さらに米国男子下部のコーン・フェリーツアーを主戦場にし、昇格を目指した昨年は、左肋骨の疲労骨折を負った。復帰からわずか4試合目での優勝は「絶望」からの復活だった。「『今の自分の実力では優勝争いにはほど遠いな』と前週まで感じていた。だけど、去年は1日目からすごくいいスコアで飛び出して、最後もバーディ、パー、バーディで堀川未来夢選手を捉えたんですけど、本当に是が非でもこのメジャーで優勝したい気持ちと、メジャーで優勝すると5年シードを得られることがすごく脳裏にありながら、ガムシャラにプレーしていたのを覚えています」と振り返る。首位に立つ堀川未来夢に1打差で迎えた最終18番で、蝉川は6メートルのバーディパットを決めてガッツポーズ。堀川はパーとしてプレーオフにもつれ込み、1ホール目で蝉川がバーディを決めて激闘を制した。そして今年、ディフェンディングチャンピオンとして会場入りすると、クラブハウスに飾られた自身のパネルや名前が入ったロッカーが目に入った。「歴代優勝者の方たちのパネルがあって、自分もいつかここに乗りたいと思っていた。優勝者の名前が入ったロッカールームを使えるのも見ていた。今回、自分のパネルと自分のロッカーができていることに1番喜びに思っていた」と笑顔を見せた。一方、今季はここまで6試合に出場して予選落ち2回、棄権1回と苦戦。「これまでのキャリアを振り返っても、2試合予選落ちはなかなかなかった。状態は良くなってきていると思うんですけど、自分の調子と噛み合っていない。そこを試合でしっかり発揮できるように、いろいろ考えながら(調整を)したいと思っています」と振り返り、前を向いた。今週は大会史上初の連覇がかかる。「連覇に挑戦できるのは、今年は僕だけ。(今年はここまで)いい結果を残している状況ではないですけど、そこに向けて、出るからには勝ちたい気持ちが強くある。まずは、連覇に向けて4日間回れることと、自分のベストを尽くしたい」と力を込めた。また、2000年にホウライカントリー倶楽部(栃木県)で初年度を迎えたこの大会だが、03年から宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)に会場を移している。大会2勝を挙げているのは、伊澤利光(00年、03年)と宮本勝昌(02年、10年)の2人いるが、同じゴルフ場での2勝は史上初となる。さらに、今大会を制せば、副賞の高級SUV『BMW X6 35d xDrive Mスポーツ』が手に入るほか、日本開催の米ツアー「ベイカレントクラシック」の出場権も獲得できる。昨年は同大会で60位で終えており、「今年は優勝をつかみ取った先にまたベイカレントにも挑戦できるので、リベンジしたい気持ちもすごく燃えています」と闘志をにじませた。このメジャーにかける思いが強い理由の一つが、「職場が5年間、絶対に確保」できること。優勝者に与えられる5年間のシードは大きい。「(去年は)バーディパットが入った瞬間も、真っ先に頭に思い浮かんだのは5年シード。(大会)連覇を達成した選手がいないという部分でも、もう一度勝ちたい大会ではあるとすごく思っています」と連覇への強い思いを胸に、大舞台へ挑む。(文・高木彩音)
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