8回、激走で内野安打を奪う佐藤輝(撮影・伊藤笙子)

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 「ロッテ0−1阪神」(29日、ZOZOマリンスタジアム)

 接戦を勝ち切った試合後、阪神・佐藤輝明内野手はフーッと息を吐いた。「疲れました」。3連敗で迎えた一戦は緊迫の投手戦だった。2年に一度しか立たない敵地グラウンドで、慣れない右翼守備にマリン特有の強風。最後まで神経を研ぎ澄ませながら、シフト破りの安打も放った。充実の1日だった。

 八回だ。2死で佐藤輝が打席に立つとロッテは、極端に右寄りのシフトを敷いた。1ストライクから2球目、フォークを捉えた打球が一、二塁間に飛ぶ。定位置なら完全な右前打。それでも打った瞬間、全力疾走で一塁に向かった。間一髪、内野安打とした。ここに佐藤輝の事前準備がある。

 「あのプレーが(ロッテは)得意だと知っていたので、打った瞬間にダッシュしました」

 グラウンド外でも相手チームの研究を欠かさない。その貪欲な姿勢が打撃3部門でトップを走る理由でもある。これで11試合連続安打。好不調の波が少なく5月も打率・373、6本塁打、13打点と3、4月に並ぶ好成績を残す。「移動してからだったので勝ててよかった。1本出てよかったです」と佐藤輝。次戦につながる1勝になった。