政府、家事支援サービスの国家資格を創設する方針 ベビーシッターなどの利用に減税検討も賛否両論
政府は4月22日に開いた、日本成長戦略会議で、家事支援サービスに従事する人の国家資格を作る方針を固めた。職業能力開発促進法の「技能検定」の職種に位置付ける。併せて、女性の離職率低下を目的にベビーシッターなどを含む家事支援サービスの利用促進のため、利用者に減税措置も検討する。どちらも2027年から制度を固める方針だ。
政府調べでは、出産・育児による離職者は年間約15万人、家族の介護・看護による離職は年間約11万人。ベビーシッターや家事支援サービスの利用を促すことで、労働力を確保する。
ベビーシッターを含む家事支援サービスは、自宅に他人を入れることに抵抗があるとして利用が伸び悩んでいる。国家資格を作ることで、信頼性を高める狙いだ。
国民のニーズに合ってないと神谷氏
これに対し、11日に開かれた参議院決算委員会で、参政党の神谷宗幣代表は「共働き支援に偏っている」と批判した。
神谷氏は「国民のニーズに合っていない。少子化対策を、働きながら子育てする家庭だけに偏らせるのではなく、家庭で子育てをする選択、多世代で支える選択も同じように尊重し、支援する方向に転換すべきだ」と指摘した。
高市早苗首相は「体調不良が長く続いた場合に家事支援サービスを利用したい、というケースもあると思う」と反論し、「働いている人だけに向けたメッセージではない」と強調した。
高市首相と神谷氏のやり取りについて、ネット上では「こんな制度できたらまじ助かる」「物価高で困っているのに、ベビーシッターにお金出せない」と賛否両論となっている。
家事サービスやベビーシッターの利用に対して税金控除の動きは、高市首相以前からある。
2016年の税制改正の際に、厚生労働省は「特定支出控除」の対象に含める方針を打ち出した。しかし、自民党税制調査会で見直しとなった。
2023年にはこども家庭庁が、「こども家庭庁ベビーシッター券」を配布。企業がベビーシッター利用補助制度に加入していれば、1日(1回)につき最大4600円、ベビーシッター利用料金から割引される。1家庭1カ月あたり24枚まで利用ができる。
ベビーシッターや家事支援サービスの減税措置もあれば助かるだろう。一方で、ベビーシッターを雇う余裕がない家庭も多くある。これらを踏まえた上で、さらに良い制度ができればいいのだが。
文/並河悟志 内外タイムス編集部
