新しく誕生したポッドキャスト、3割以上がAIで作られている
量産されるAI生成ポッドキャスト。聞いている人って本当にいる?
2024年、Googleは当時はかなり衝撃だった新機能をNotebookLM AIスイートに導入しました。情報を音声でダイジェストしたポッドキャスト形式のコンテンツで、人間の話し方や声質をかなりリアルに再現していました。これが出て来た時は、生成AIのまったく新しい使い方で世を驚かせたのですが、それもあっと言う間に普通のことになってしまいました。AIの普及スピードはとても速く、オープンソースサイトPodcast Indexのレポートによると、現在では新規ポッドキャストの3分の1以上がAI生成のポッドキャストになっているとのことです。
リスナー向け?投資家向け?
地球上のありとあらゆるテーマについて合成音声が話し続けるコンテンツが次々と生み出されているわけですが、でもその膨大なコンテンツを聴いている人って本当にいるんでしょうか?
関連する企業のトップが発言する内容を見ると、実際に聴く人のことよりも、投資家へのアピールを意識しているように感じられます。たとえば昨年9月、AIポッドキャスト企業Inception Point AIのCEO、Jeanine Wright氏はHollywood Reporterの取材に、「近い将来、地球上の人口の半分がAIになると私たちは考えています。そのAIたちに命を吹き込む会社が、私たちなのです」と語っています。
莫大な番組数
こちら、Inception Point AIのウェブサイト上部の「Content」をクリックすると、ポッドキャストページに移動するんですが、この記事を書いている今時点でトップに並んでいるポッドキャストのひとつが、「Definition of Literally」という番組。内容はと言うと、「literally(文字通り、本当に、まさに、などの意味)」という単語の定義について延々と語っているだけなんです。試しに聴いてみたエピソードは5分間でしたが、最初に広告が入っていました。
Hollywood Reporterの記事によると、Inception Point AIは合計5,000番組を手がけていて、週に3,000エピソードを制作しているそう。現在、アクティブな番組数は1万本に達していて、48時間で新規エピソードは877本リリースされているそうです。これは週換算で、約3,000本のペースとなっています。
聞いている人っているの?
さて、最初に書いた疑問に戻りましょうか。AI生成のポッドキャストを聴いている人って本当にいるのかっていう話ですが、ある程度はいるんです。「The Epstein Files」は、エプスタイン関連の話題を1日2エピソード配信するポッドキャストなんですが、昨年の秋のポッドキャストチャートでそこそこのランキングに食い込み、メディアに取り上げられるほどの登録者数を獲得しています。
制作者のAdam Levy氏は当時、Fast Companyの取材に対して、「みんな、余計なものを求めていないんです。感情も、余計な話も、全部そぎ落として、ただ事実を伝えてほしい。そして伝えるときは、ちゃんと理解できるように話してほしいんです」と説明していました。
ただ、この記事を書いている時点で、The Epstein Filesは、3月を最後に更新が止まっているようです。
Bloombergの調査によると、直近1日に作成された新規ポッドキャストのうち、なんと39%がAI生成と判定されています。そしてこの記事を書いている今現在では35.4%。直近1日に新たに作成されたAI生成ポッドキャストは485件に上ります。
また、Podcast Indexのデータによると、ポッドキャスト配信元で一番大きいのはInception Point AIで、新しく配信されているポッドキャストの23.6%を占めているとのことです。

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