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ベトナムとオーストラリアを訪問している高市首相は、一連の日程を終えました。今回の成果と課題を高市首相に同行してオーストラリアにいる、政治部の渡邊翔記者に聞きます。

きょう首脳会談が行われた首都キャンベラの連邦議会です。

今回の大きなテーマは、中東情勢の悪化によるエネルギー危機を意識した「資源外交」でしたが、「お互いにとってウィンウィンの合意」というのがキーワードになりました。

オーストラリアとは、日本が輸入を頼るLNG(=液化天然ガス)、オーストラリアが調達を頼る軽油などの液体燃料を、お互い円滑に流通させることを確認しました。

またベトナムとは、製油所の原油調達を日本が支援することで一致しました。日本はベトナムから、医療に関わる石油関連製品を輸入していて、安定確保につなげる狙いです。

高市首相
「我が国にとっても待ったなしの課題への対応で協力強化を確認できたということは、現下の中東情勢の中にあって、大きな成果であったと考えております」

──「資源外交」に加えて今回、渡邊さんが注目したポイントは何でしょうか。

これはベトナムで行われた、日本外交の重点方針である「自由で開かれたインド太平洋=FOIP」構想の「進化」に関する演説です。

元々は10年前、当時の安倍首相が提唱した構想ですが、国際環境の変化をふまえ、経済安全保障での協力強化を前面に出す形にアップデートしました。経済面で特定の国に過度に依存しないようにして、各国が「共に強く、豊かに」なろうというのが高市首相のメッセージです。

実は今回、中国とも経済的つながりが深いベトナムがこのFOIPを支持し、官邸関係者も「ベトナムがオモテで(FOIPを)支持したのは大きい」と驚いていました。

──この新しい外交方針を今後、広げていくためにどんな課題があるのでしょうか。

やはり最大の課題は同盟国・アメリカとの連携だと思います。トランプ政権による関税や、イラン攻撃などは、「法の支配」などを重視してきたFOIPの価値観と相容れません。政府内には「FOIPのもとにアメリカが集うのは難しい」との見方も出ていまして、今後、高市首相がアメリカをどう表で見えるように巻き込んでいくか、というのがポイントになりそうです。

(5月4日放送『news zero』より)