中国次世代EVはAI搭載モデルでドライバーと対話から業務支援まで―海外メディア

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世界最大級の自動車展示会「北京モーターショー」が4月末に開幕した。ロイター通信は中国の自動車メーカーは人工知能(AI)を組み込んだ次世代電気自動車(EV)を単なるネットワーク接続車ではなく、ドライバーと対話し業務支援までする「自ら推論する機械」へと進化させようとしている、と伝えた

ロイター通信によると、日産自動車のスティーブン・マー中国マネジメントコミッティ議長は会場で記者団に「もはやテック企業と自動車メーカーの区別はなくなった」と言及。国際自動車工業連合会(OICA)のフランソワ・ルディエ事務局長は中国の自動車メーカーはすでに極めて先進的で、世界の自動車産業を揺るがす存在になったと指摘し、「これは移行ではない。革命だ」と語った。

新興EVメーカーの小鵬汽車(シャオペン)はAIモデルの更新により、運転者が地図上で場所を指定するのではなく、「ショッピングセンターの入り口付近に駐車して」といった指示を車に出せるようになったとしている。同社の車両は地図情報や座標がなくても、カメラを使って走行できる。

家電スマートフォン大手で3年前にEV事業へ参入した小米(シャオミ)も更新版のAIモデルを公開した。小米によると、車載AI搭載基本ソフト(OS)「ハイパーOS」は飲食店の予約やコーヒーの注文、移動中のメモの整理など複雑な用件を運転者がシステムに指示できる。運転者がストレスやいら立ちを感じている様子を検知し、照明や音楽を調整することも可能だという。

アリックスパートナーズの自動車部門グローバル共同責任者ダン・ハーシュ氏は「世界の他の地域ではAIを業務改善にどう生かすかに関心が向けられてきた」と説明。「中国の自動車メーカーが車に組み込むAIは運転や対話をしやすくし、手間がかかるあらゆる作業を容易にするものだ」と称賛した。

従来の通信事業から半導体、AI、コネクテッドカー事業へと軸足を移してきた華為技術(ファーウェイ)はスマートドライビング向けの計算能力強化に今後5年間で100億ドル(約1兆6000億円)超を投資すると表明した。

小鵬汽車、理想汽車、比亜迪(BYD)、吉利汽車(ジーリー)、リープモーターなど中国のEV各社は米エヌビディアへの依存を減らすため独自の半導体を設計している。

半導体子会社を分離した蔚来汽車(NIO)のウィリアム・リー最高経営責任者(CEO)は「独自半導体の開発はエヌビディア製品からの切り替えによるコスト削減と収益拡大の手段だ」と強調。「われわれは業界全体に開かれており、(当社の半導体を)使ってもらうことを歓迎する」とも述べた。(編集/日向)