来期で伸びる会社は、「違和感」の扱い方が違う
2万人をみてきた組織開発コンサルタント・勅使川原真衣氏の著書『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』が刊行。坂井風太氏も「革新性がある」と絶賛した同書の内容をもとに、抜粋・再構成して特別公開する。
職場で、ちょっとした違和感があったとき、それを口にすることは難しいかもしれません。
本当はこうした方がいいと思っても、遠慮して言えない、どう思われるかわからないから言えない、評価に響くかもしれないから言わない……。
会社の中で「自分が思ったことを言ってもいい」という安心感がなければ、自分が間違ったことを言ってしまうのではないかと思うのは当然です。
「口は災いの元」とばかりにだんまりを決め込む組織……いろいろと厳しいですよね。
素朴な「気づき」を封印する職場
多くの人が、組織の中で仕事をできるようにならなければと思えば思うほど、「正しい答え」や「結論のあること」しか言ってはいけないという病いにかかっていきます。
ですが、会話を早く終わらせ、タイパよく仕事を進めたとしても、それで職場が違和感だらけになってしまったら本末転倒ではないでしょうか。
近年、「静かな退職」という言葉も出てきて、「何も言わない」ということは「不満がない」ということと同義ではないというのは、みなさん重々承知のことと思います。
どんな立場の人にも、必ず心の中で考えていることがあります。でもそれを「言っても意味がない」と決めつけて、あきらめてしまっている。
もとい、あきらめざるを得ない状況に追い込まれている。
もっと「素直に」言っていい
そう考えてみると、私たちはあまりにも職場で直感や気づきを共有する言葉を封印しすぎではないでしょうか。
システマチックにとにかくタスクを片づけなければいけないような状況下では別ですが、普段のコミュニケーションの場ではもっと素直に、5歳児のコミュニケーションくらいの意識でいいのではないかと思います。
なんなら、「すごい」ではなくて、「おもしろい」を多発するくらいがいい。
「◯◯さん、ちょっと今のはさすがに傷ついたんですが!」
「それはさすがにムリですってば。どうします?」
こんな言葉が飛び交っている職場は、いい職場だなと思います。
なぜなら、違和感が積もり積もって、発酵していかないから。
言われた瞬間にぐさっとくる感覚、ハッとする感覚をちゃんとつかむ。そして、それをとりあえずテーブルに置く。
それができずに「きっとあの人は私を嫌っているんだ」と憶測を入れたり、「あの人はどうせ◯◯だから」と理由らしきものをつけたところで、違和感は積もるばかり。
違和感が積もっていない会社こそが、軽やかに、時代のうねりにも対応していけるのです。
