麻辣湯ブームの仕掛け人は「神の舌」を持つあの人!19年かけて辿り着いた「おいしくて、楽しくて、体にいい」一杯の秘密
クックパッドのポッドキャスト番組「ぼくらはみんな食べている」。食や料理に熱い思いを持ち活躍するゲストを迎え、さまざまな話を語ります。クックパッド初代編集長の小竹貴子がパーソナリティを務めます。第63回目・64回目のゲストは、「七宝麻辣湯」創業者の石神秀幸さんです。
今、街中で行列が絶えない「麻辣湯(マーラータン)」。自分好みに具材を選べる楽しさと、ヘルシーな満足感で、SNSやクチコミでも大きな話題になっていますよね。 実は、この麻辣湯をいち早く日本に紹介し、ブームの先駆けとなったパイオニアが、「神の舌を持つ男」の異名を持つ、食文化のスペシャリストとして知られる石神秀幸さんであることはご存知でしょうか。 クックパッドのポッドキャスト番組「ぼくらはみんな食べている」に出演した石神さんが、麻辣湯に込めた熱い想いと、その魅力を語ってくれました。
「日本に持ってくるしかない」運命の出会い

最近、街で「麻辣湯」の看板を見かけることが増えました。この2年ほどで急激に広まり、今では全都道府県にお店があるそうです。
石神さんが麻辣湯に出会ったのは2003年、シンガポールでのこと。
「食べてみたら美味しくて楽しくて体にいい、こんな魅力的な食べ物はないなと思って。でも日本に当時1軒もなかったので、これは日本に絶対自分が持ってこないといけないなっていう、使命感みたいなものに駆られました」
中国発祥の料理だが、中国では「湯」の下に火がつく漢字を使う。日本語では変換できず検索もできないため、石神さんが「お湯」の字に変えて広めたそうです。今では他のお店もみんなこの表記を使っています。
石神さんが語る「麻辣湯、3つの魅力」

麻辣湯の魅力は何か。石神さんは「美味しい、楽しい、体にいい」の3つを挙げます。
まず「美味しい」。 「麻(マー)」は花椒の痺れるビリビリした感覚、「辣(ラー)」は唐辛子のピリッとした辛さ、「湯(タン)」はスープ。スパイスは全部中国で言う漢方を使っています。
次に「楽しい」。 サラダバーのように何十種類ものトッピングから自分で選べる。スープもベーシックな麻辣湯のほか、トムヤムスープ、担々麺風なども。麺も春雨以外に豆腐麺や海藻麺が選べる。「自分好みの無限のカスタマイズが魅力です」とのこと。
そして「体にいい」。 春雨なので普通の小麦粉の麺と比べるとカロリーは大体半分くらい。野菜も大量に取れる。デトックス効果や脂肪燃焼効果もあり、コラーゲンもたっぷり。
「世の中の外食の多くは『嗜好性食品』ですけど、麻辣湯は同時に『機能性食品』でもある。外食でこの両立はなかなかないんです」
若い女性を中心に行列の絶えない人気店となっている理由が、わかる気がします。
「美味しくなければ意味がない」5年間の地獄と逆転劇
2007年、渋谷に1号店をオープン。しかし最初から順風満帆だったわけではありません。
「最初はひどいもんでした。本当にお客さんが全然来てくれなくて、最初の5年ぐらいは悲惨でした。知り合いですら『春雨はね、たまんないからダメだよ』とか言って」

転機となったのは、それまで工場で一括生産していたスープを、各店舗で炊くように変えたこと。
「店舗で炊いてみたら、そこからお客さんがブレイクしちゃって。単純にやっぱりその方が全然美味しかったんだと思います。お客さんの舌は侮れないなと」
創業から19年。石神さんは今もレシピの改定を続けています。
「昨日までは100%の出来だと思っていても、新しいスパイスを発見しちゃうと、『これを加えたらもっと美味しくなるな』と思った時点で、昨日までのものが90%の出来になっちゃうんですよ。だから改良しなきゃいけない」
「僕はできる限り合理化したいんです。でも、合理化することでほんのちょっとでも味が落ちるんだったら、それはしない。味に関係ない部分は積極的に合理化します」
お家で楽しむ「麻辣湯」のコツは?
お店で食べていると家でも作りたくなるもの。クックパッドでも「麻辣湯」の検索数が一昨年から去年で5倍くらい伸びています。お家で作るポイントを聞いてみました。
「うちの味を再現するのは難しいんですけど、スーパーで手に入るもので近づけるなら『ダシダ(韓国の牛だし)』、粉ミルク、ピーナッツバター。そこに七宝麻辣湯ぽさを入れるならシナモンを入れることでしょうか。」
美味しくて、楽しくて、体にいい。
19年間その魅力を追い続け、今もなお進化を止めない石神さんの麻辣湯。 まだ食べたことがない方は、ぜひ一度試してみてください。
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【ゲスト】
第63回・第64回(2月6日・13日配信) 石神秀幸さん

薬膳スープ春雨専門店「七宝麻辣湯」創業者/1972年東京都生まれ。中学生の頃より食べ歩きを始め、たぐいまれな味覚の鋭さから「神の舌を持つ男」との異名を持つ。2003年5月に食のコンサルティング会社「株式会社ゼッター」を設立。2005年8月「株式会社カシュ・カシュ」設立し、2007年1月薬膳スープ春雨専門店「七宝麻辣湯」を渋谷区桜丘にて創業。選べる具材と店ごとに炊き出す薬膳スープが人気を博し、全国に約50店舗を展開する。(2026年2月現在)
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Instagram: @wakimizu.jp
【パーソナリティ】
クックパッド株式会社 小竹 貴子

クックパッド社員/初代編集長/料理愛好家。
趣味は料理🍳仕事も料理。著書『ちょっとの丸暗記で外食レベルのごはんになる』『時間があっても、ごはん作りはしんどい』(日経BP社)など。
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