「これ以上落ちる場所ない」低迷続くWBC韓国代表、主将イ・ジョンフの懺悔「いつも惨事の主役」
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5日に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加する韓国代表が1日、京セラドームで前日練習を行った。2日から阪神、オリックスとの強化試合を控える。主将に就任したイ・ジョンフ外野手(ジャイアンツ)は米国から来日しこの日合流。3大会連続の1次リーグ敗退が続く韓国代表を「これ以上落ちるところはない」と厳しい言葉で引き締めた。
イ・ジョンフは大会への自信を問われると「自信は常にありますが、それが結果につながらなければなりません」と静かに語った。「これまでの大会はずっと良くなかった。正直、成人して以降の代表ではいい記憶が一度もない気がします」。国際大会での低迷が続く韓国代表。自身もその一員であったのを厳しく受け止めている。
自身は大リーグのジャイアンツでプレーし、父はかつて中日でもプレーしたイ・ジョンボム氏。2006年のWBCで4強入りした韓国代表の主将でもあった。「私が見て育った韓国野球は、常に好成績を残していました。(金メダルの2008年)北京五輪や翌年のWBC(2位)を見て夢を育んだ世代ですが、プロ入り後に代表になってみるといつも惨事の主役になっているようで……」。見てきた栄光との落差に、自省の言葉が口をつく。
韓国代表は、2013年のWBC以降3大会連続で1次リーグ敗退中。特に2023年の前回大会では、日韓戦に4-13で大敗した。イ・ジョンフは.429という高打率を残し、翌年の大リーグ移籍につなげたものの、苦い記憶ばかりが残った。だからこそ、この大会の目標も明確だ。
負け続けの流れを「断ち切りたい」栄光をもう一度…
「今回はそれを断ち切りたいです。幼い頃に見た先輩方の栄光を、僕たちがもう一度起こせればと思います」
イ・ジョンフは、自らが加わった代表で結果を出せないことで「泣いたりもしました」と振り返る。「大会途中に泣いて、涙を流したこともある。以前は大会をいつもワクワクして迎えたものですが、ある時から『今回もダメだったらどうしよう』という不安がよぎったのも事実です」。国を背負った試合で勝てないうちに、野球と向き合う心までくしゃくしゃにされた。
「でも今はむしろ、負け続けてきたことで『これ以上落ちる場所はない』という開き直りのような気持ちです。僕以外にも素晴らしい選手がたくさんいるので、本当に楽しみ」。2024年のプレミア12で大活躍したキム・ドヨン内野手(KIA)や、昨秋の日韓戦で2試合連続本塁打したアン・ヒョンミン外野手(KT)と若い世代のスターも増えた。自らが引っ張る代表で、父の時代のような栄光をつかみたいという思いは強い。
「特に日韓戦は日本のファンも多くて圧倒されるでしょう。でもそれを乗り越えることで、選手として一段階ステップアップできるきっかけになるはずです」。野球の日韓戦が名勝負続きだったあの時代へ。イ・ジョンフは身も心も代表に捧げる覚悟でいる。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
