日本ハム「新庄監督」はパ・リーグを“DOMIれる”か? “新守護神”候補に浮上する“与四球ゼロ”潜在能力バツグンの19歳右腕
「DOMIれ!」
10年ぶりのリーグ優勝を目指す北海道日本ハムファイターズのチームスローガンが、「DOMI(ドミ)れ!」に決まった。「Dominate(圧倒する、支配する)」からの造語で、その意味の通り、磨き上げた力で主導権を握り、「圧倒的に勝ち切る」という決意も込められている。球団発表によれば、今季から選手会長に就任した清宮幸太郎(26)の考案だそうだが、「DOMIれ!」は、新庄剛志監督(54)が時折口にする言葉だとの情報も聞かれた。
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その新庄監督の“千里眼”が発揮されたのは2月15日、東北楽天イーグルスとの練習試合だった(金武町ベースボールスタジアム)。

「球場のバックスクリーンに投手の球速が表示されたのですが、スピードガンの計測位置が悪かったのか、球団が計測した数値よりも10キロほど遅かったんです。それを見抜いた眼力はさすが。『プロ野球ですよ、ここは!』と怒っていました」(現地記者)
2年連続の2位――その悔しさからか、新庄監督は今季、96勝での独走優勝を“予告”している。ファンサービスもあっての発言だと思うが、今季の日本ハムを優勝候補に挙げるプロ野球解説者や関係者は少なくない。
「有原航平(33)の獲得に成功した頃から、昨季優勝したソフトバンクではなく、日本ハムを推す声が多くなりました。有原はソフトバンクの勝ち頭であり、昨季の勝利数である15勝分をもぎ取ったも同然ですから」(スポーツ紙記者)
日本ハムが優位となった要因は補強だけではない。チーム関係者などの話を総合すると、開幕カードでぶつかるソフトバンクに“圧倒的に勝ち切る”よう、万全の策を講じているようだ。
「新庄監督は昨秋のファン感謝デーで、開幕投手だけではなく、3連戦の先発投手と郡司裕也(28)の4番起用も発表しています」(前出・同)
開幕投手は伊藤大海(28)、2戦目は北山亘基(26)が先発し、第3戦は昨季ブレイクした達孝太(21)が送られる予定だ。しかし、伊藤と北山は侍ジャパンメンバーに選出されている。3月17日(現地時間)の決勝戦までコマを進めれば、伊藤と北山は27日の今シーズン開幕戦までにWBCの疲労を回復できない可能性もある。
また、それと同時に両投手に課せられるのは、WBCでは使用されないNPB公式球への適応だ。伊藤、北山の疲労具合によっては代理先発を立てなければならない。そこで急浮上してきたのが「レオ、レン、グーリン」……柴田獅子(19)、福島蓮(22)、グーリン・ルェヤン(25)の3投手が密かに注目を集めている。そして、守護神の動向も見逃せない。
与四球率「0.0」の守護神?
キャンプイン前日の1月31日のこと。CS放送GAORAで「SHINJOスペシャルナイト2026〜夢をつかむものたち〜」が放送され、新庄監督もキャンプ地の沖縄県名護市から生中継で出演した。そこで飛び出したのが、新・守護神の起用。新庄監督はこう語っていた。
「ルーキーかもしれないし、今まで抑えをしたことがない選手もですし。慎重なほうがいい。(ストライクゾーンの)際を攻められるほうが」
候補者の名前は明かしていない。しかし、スピン量の多い剛速球で相手打者をねじ伏せるパワー系の投手よりも、制球力に優れたタイプだとヒントを与えていた。
「今季の日本ハムは、先発が出来る投手がたくさんいます。これに対し、クローザーは田中正義(31)だけに任せ切れず、柳川大晟(22)、斎藤友貴哉(31)をマウンドに上げる試合もありました。激しい争いの続く先発ローテーション候補のなかから誰をリリーバーにコンバートさせるのか……」(前出・同)
ベストコンディションで開幕に臨めない可能性はあるものの、ファン感謝デーで名前を呼ばれた伊藤、北山のリリーフ転向は考えられない。達も「将来のエースとして大きく育てる」との見方がされている。そこで、先発ローテーション入りを争っている他の投手を「制球力」で見てみると、加藤貴之(33)の昨季の与四球率は1.63パーセント、金村真尚(25)が1.47パーセント、山崎福也(33)が2.55パーセント。グーリンは2.51パーセントで、福島は2.74パーセントだった。
2025年、NPB全体の与四球率は2.67パーセントだったので、安定した投手陣いうことになるが、柴田の数値が突出している。「0.0パーセント」だ。昨季は高校を卒業したばかりのルーキーイヤーであり、まだ12回3分の1、打者49人としか対戦していないが、プロで四球を一つも出していない。
「柴田の精密なコントロールに新庄監督が着目したようです。福島は強いボールで力勝負が出来るタイプなので、細かいコントロールを求めないほうが良い。こちらは先発で育てていくようです」(前出・同)
新庄監督が初采配を執った22年、開幕投手に選んだのはルーキーの北山だった。その後、リリーフも経験し、侍ジャパンメンバーに選出されるまでに成長したわけだが、伊藤の代役を選ばなければならなくなった際、新庄監督が伸び盛りで売り出し中の若手のなかから選ぶ可能性は大きい。福島かグーリンか、それとも、開幕投手で箔を付けてから柴田を新・守護神に任命することも十分に考えられる。
打撃陣も覚醒!?
ファンに予告や思わせぶりな発言をし、関心を高めるのも新庄劇場らしさだが、今季のキャンプで他球団は、指揮官が招いた臨時コーチにも警戒を強めていた。
「山崎が中日OBの山本昌氏(60)から、スクリューボールを教わっていました。18年、山本氏がスクリューボールのヒントを菊池雄星(34)に伝授し、同年の菊池はウィニングショットでもその球種を使っていました。今季の山崎も要注意です」(ライバル球団スタッフ)
中日・楽天OBの山崎武司臨時打撃コーチ(57)に助言をもらった清宮も、対外試合の初打席で一発を放った。清宮は「自分たちがもっと打てば投手陣が楽になる」と言い、キャンプ中にバットを振る時間も増えた。
新守護神は誰になるのか、万が一に備えた臨時の開幕投手候補もそうだが、新庄監督はファンを惹き付けながら、DOMIろうとしている。
デイリー新潮編集部
