【パフォーマンス向上】仕事の疲れは「偏り」が原因!? ワーキングメモリを鍛えて脳の負荷を分散させるコツ【脱・疲労回復】
複数の領域を使うほど、脳は疲れにくくなる
脳の負荷分散を担うワーキングメモリ
脳は一部の領域を集中して使い続けるほど疲れやすくなります。この偏りを防ぎ、複数の領域をうまく連携させる働きを担うのがワーキングメモリです。
優れたワーキングメモリは、情報を一時的に整理しながら、思考や判断、次の行動の準備を同時に進めます。結果として、脳の負荷が一点に集中せず、複数の回路に分散されるのです。
例えば、資料を見ながら説明をする、数字を計算しながら相手の反応を見るといった同時処理がスムーズにできるのは、脳がスムーズに連動している証拠です。逆に、この機能が弱まると、情報を1つずつしか扱えず、脳の同じ部位ばかりに負荷がかかってオーバーヒートしやすくなります。
スポーツの世界にも同じ原理があります。優れたアスリートは、特定の筋肉の部位だけを酷使せず、複数の筋肉を連動させてなめらかに体を動かします。力を一点に集中させず、体全体でバランスよく支えることで、疲労を最小限に抑え、高いパフォーマンスを維持しているのです。脳の働きもこれと同じで、複数の領域を「連動」させるほど、疲れにくく、効率的に動き続けられます。
そのために有効なのが、ワーキングメモリを意識的に使う習慣です。生活の中に軽いマルチタスク――例えば夕食の調理において、「今日は効率を高めて最短時間で完成させよう」、「今日は、調理器具の洗い物を最少にしよう」など、本来の調理以外に別の目的や目標を加えてみる――といった行動を取り入れることで、脳の連携回路が刺激され、情報処理の柔軟性が高まります。これを習慣化すると、脳の働きが偏らず、自然と疲れにくい思考リズムが生まれていくのです。
【出典】『脱・疲労回復 「疲れないしくみ」をつくる脳の習慣』著:梶本修身
