鈴木愛理が語る31歳の現在地「常に今日の自分がいちばん良かったと思える生き方」
◆「私じゃない誰か」に気持ちやノウハウを注ぎたい
――最後にいくつか今後の活動についてお聞きしたいと思います。4月に32歳を迎えますが、ライフスタイルや考え方の変化はあるのでしょうか。
鈴木:ありましたね。じつは31歳になったタイミングで、初めて自分の人生設計プランを立ててみようと思ったんです。今までは、目の前に来た仕事に対して、どのタイミングでも万全の状態で挑めるように体調管理する、ということだけで生きてきたんですけど、31歳になったときに突然、3年後、5年後を想像して、そこから逆算して生きてみたいなと思って。初めて「今より先」を考えるようになりました。なので、大人になったのかなって思います(笑)
鈴木:えぇー、そうだなあ。直近で、ということでしたら、まだまだ自分の活動に集中してやりたいなと思っています。ただ、この世界に入って23年になるんですけど、いろいろな葛藤だったり世間に対して感じることだったり、アイドル活動してきたうえで叶えられたこと、叶えられなかったこと、いろいろなことがあるなかで、そういういろんな気持ちやノウハウを「私じゃない誰か」に注ぎたいっていうのは興味があります。
――それは育成、ということですか。
鈴木:育成かどうかはわからないですけど、誰かにこのパワーを使いたいっていうことには興味があります。
◆「常に今日の自分がいちばん良かったなと思えるように」
――2026年は映画の公開から始まる1年になりますが、どんな1年にしたいですか。
鈴木:私、28歳から32歳が大人の女性の黄金期だと思っていたんですよ。17歳から19歳くらいが、どう努力しても頑張っても意識しては出せない「少女から大人になる時期」の何年間かで、28歳から32歳は、それまで生きてきた自分の人生が良くも悪くも出ちゃう時期。それが終わる最後の1年なんだと思ってドキドキしています(笑)。でも、30代になってみて、意外と30代もまだまだ若いなっていうのがわかったところなので、チャレンジを止めずに32歳で黄金期が終わらないよう、さらに今後の自分のために自分らしく、一歩一歩踏みしめて、生きていけたらいいなって思います。
――「黄金期」の延長ということですね。
鈴木:いつが黄金かはわかりませんが(笑)、常に今日の自分がいちばん良かったなと思えるように生きていけたらなと思います!
オーディションに合格し、ハロー!プロジェクトに8歳で所属した鈴木愛理。中学校教師役に挑むにあたり、表舞台に立つ「鈴木愛理」を削ぎ落として役作りをしたという言葉に、彼女の覚悟が感じられた。
自身の活動としては、「嘘をつかない」ことで応援してくれる人への責任をまっとうしたいと語る彼女だが、そのまっすぐな姿はどこか映画の主人公・えりこにも重なって見える。取材中、何度も見せてくれた笑顔は、そんな裏表のない彼女にしかできない天真爛漫な笑顔だった。だから彼女の笑顔は、いまも誰かが目指したくなる「居場所」としてありつづけるし、いまも多くの人を惹きつけてやまないのかもしれない。
【鈴木愛理】
1994年生まれ、千葉県出身。2002年、約3万人の応募の中から「ハロー!プロジェクト・キッズ オーディション」に合格。2005年に℃-uteとしてメジャーデビューし、2007年にはBuono!としても活動を開始。2017年の℃-ute解散後、2018年にソロデビュー。現在は俳優やMC業、ミュージカルSIX日本キャスト版にも出演するなど、多岐に渡り活動している
<取材・文/綿谷 翔 撮影/星 亘(扶桑社)>
【綿谷 翔】
東京大学卒業後、出版社にて多数のベストセラーを担当し独立。書籍編集、著者プロデュース業のほか、アイドルを中心としたエンタメ記事などを担当。認定専門公認心理師としても活動し、とくに離婚、DV、虐待、モラハラなどに関連した家族・夫婦のカウンセリングや犯罪被害者の支援を行う。X:@mellowamber
