これまでの招集実績を踏まえても、与えられるプレータイムを見ても、当落線上にいるのは間違いない。それでも日本代表DF菅原由勢(ブレーメン)は厳しい競争を受け止め、己のストロングポイントでこの難局を乗り越えていくつもりだ。

 年内最後の国際Aマッチとなるキリンチャレンジカップ・ボリビア戦を2日後に控えた16日の練習後、報道陣の取材に応じた菅原は「こうやって選んでもらっている以上、代表選手の一員としてパフォーマンスを出すだけ」と意気込み、W杯へのサバイバルに臨む覚悟を次のように語った。

「W杯前で選手自身がナーバスになりかねない状況ではあると思うけど、そのような競争はあって当然。自分の立場も含めて、まずは代表にいられることに感謝すべき。自分のパフォーマンスも含めてまだまだ改善すべき点がある。一戦一戦だったり、今日の練習だったりを大切にしながらやれたらいいかなと思う」(菅原)

 W杯最終予選を間近に控え、森保一監督が3バックを導入した昨年6月以降、出場試合数はわずか「4」。W杯出場決定後は6月、9月、10月と当初発表のメンバーリストから漏れることが続き、9月のアメリカ遠征には追加招集で参加したものの、MF堂安律やMF伊東純也ら攻撃的な強みを持つ選手とのポジション争いで苦境に立たされているのが現実だ。

 所属先のブレーメンではブンデスリーガ挑戦初年度ながら着実に出場機会を重ね、9試合3アシストという結果も残しているが、日本代表とは求められている役割も置かれているポジションも異なる。その中でも菅原は「自分の良さはチーム、監督が変わっても変わらない。それは代表でもチームでも変わらずに出していかないといけない」と自身の強みにフォーカスし、生き残りを狙っている。

 その中で菅原が意識しているのは「あえて相手の土俵で勝負する」姿勢だという。ウインガー出身の堂安、伊東に対し、菅原はサイドバックとしてキャリアを積み重ねてきたが、彼らを上回るような攻撃能力を自らに求めている。

「あえて攻撃的なところに特徴を持った選手たちと違う部分でアピールするよりも、ああいう攻撃にパワーを持った選手たちにあえて攻撃の部分で競争を仕掛けていくところを自分自身は意識してやっている。自分はSBの選手で守備も(できる)というところはあるけど、攻撃の選手に攻撃で挑んでいくというのが自分のマインドとしてはある。SBだから攻撃力が……と言われないように、あえて相手の土俵で勝負していかないとメンバー争いに食い込んでいけないと思う」

 その強みを表現するためには「結果を求めたい」と菅原。「アシスト、ゴールもそうだし、チャンスクリエイトの数もそう。あとはビルドアップにもしっかり関わって、プレスが来ても外していけるようにというのはSBとしてやっているのでアピールしていければと思う」。明確なミッションを掲げ、ボリビア戦でのアピールを狙う。

(取材・文 竹内達也)