株式市場が下落を続けていたのでは、金利が上がったとしてもドルが買われ続けるのは難しいのではないでしょうか。ヘッジファンドなどの投資家の中には、米国の株式市場は100年に1度の歴史的な下げ相場になる、と予測する専門家もおり、株の下落相場の見通しはまだ不透明です。今後もドルの独歩高が続くためには、株式市場が落ち着いて上昇トレンドに入っていく必要があります。

 同時に、金利も上昇していく必要がありますが、株を売って債券を買う投資家が増えていけば金利は下落してしまうために、ここでも一直線の金利上昇、ドル独歩高は難しいものがあります。そう意味では、2月の金融市場は不安定で変動幅の大きなマーケットになると考えるべきでしょう。

 ――2月相場の予想レンジを教えてください。

 あと2月相場で忘れてならないのは、やはりウクライナ情勢です。最近も2月にはロシアが侵攻するのではないかという情報が流れており、依然として地政学リスクは高いままです。2月は不安定でボラティリティーの大きな荒れた相場が予想されます。2月の予想レンジは次の通りです。

●ドル円・・1ドル=114円−116円50銭
●ユーロ円・・1ユーロ=127円−130円50銭
●ユーロドル・・1ユーロ=1.1050ドル−1.1350ドル 
●英国ポンド円・・1ポンド=152円−156円 
●豪ドル円・・1豪ドル=80円−83円

 ――「ドルの独歩高」はどこまで進むのでしょうか?

 FRBがこれから利上げを実施すると宣言している中では、当面独歩高が続くと考えるのが自然だと思われます。ただ、ドル円が1ドル=116円台の高値を超えて行くためには、株式市場が安定して回復しないと難しいのではないでしょうか。1ドル=116円台の高値を突破すれば、次のターゲットは1ドル=118円台がターゲットになります。

 ただ、FRBは「金融緩和」への終焉を明確に示してきたわけですから、これまで続いた「ゴルディロックス相場(適温相場)」に浸って来た株式市場に対しては、大きな転換を求めているとも言えます。米国の株式市場は、金利上昇が明らかになっても買われ続けましたが、やはり「市場も過ちを犯す」ということです。

 今後、インフレがどこまで進むのかがポイントとなり、また足元のオミクロン変異株の感染拡大の収束も大きなファクターになります。原油価格やそれを左右するウクライナ情勢が、カギとなるかもしれません。不透明な要素が多いということです。

 ――2月の為替相場で注意すべきこととは?

 いずれにしても、2月はFRBの利上げを目前に控えて、変動幅の大きな相場になることが予想されます。株式市場も楽観的な見方がある一方で、米国は何があっても不思議ではないマーケットです。

 ポジションを小さく保ちながら、資金管理を厳格にして慎重な売買を心がけたいものです。そのうえで、世界情勢も含めて米国の統計データに注視しましょう。(文責:モーニングスター編集部)。