【総務省】「マイナンバーカード保険証」利用開始も 医療機関の準備に遅れ
カードの健康保険証としての利用は当初、3月に開始する計画だったが、試行運用でシステムに不具合が見つかり、延期されていた。今のところ、カードで受診するメリットが世間に浸透しているとも言いがたく、政府は情報発信を強化する必要もありそうだ。
利用者側のメリットとしては、医療機関での受け付け手続きの簡略化が挙げられる。カードを読み取り機にかざし、顔認証するだけで本人確認ができるため、待ち時間の短縮につながる。個人向けサイト「マイナポータル」から医療費や薬剤、健診の情報が閲覧可能になるほか、確定申告の医療費控除も簡単に申請できるようになる。
マイナンバーカードの普及は、政府が重視するデジタル化推進の鍵を握る。しかし、2022年度までにほぼすべての国民にカードを行き渡らせる目標の達成に向け、もう一つの起爆剤として期待した「マイナポイント」事業には、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)から「効果が限定的」と難癖が付いた。
カード取得者に最大5000円分のポイントを還元する事業だが、財政審はカード取得の呼び水としての効果には限界があると指摘。金子恭之総務相は「一定の効果はあった」と反論しているが、カード普及率は全国でまだ4割弱にとどまり、説得力に欠けるのは否めない。
ただ、公明党は衆院選の公約に、1人一律3万円相当のポイントを付与する「新マイナポイント」事業を掲げている。新たな経済対策として実現すれば、改めてこの取り組みが注目を集めそうだ。
【総務省】デジタル庁発足も、マイナンバーカード普及はなおも課題
