インターネット回線は、なにを選べばよい? 住居と料金などネット回線の特徴と選び方

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新型コロナウイルス感染症の対策から自宅で過ごす時間が増えている。
在宅生活により、NetflixやHuluなどのサブスクリプション型の動画配信サービスの利用も急増している。

動画配信サービスでは、快適な視聴のためにはインターネット回線の速度も重要となる。

そこで今回は、インターネット回線の種類と選び方をまとめてみた。


■自分に合ったインターネット回線とは?
インターネット回線には、
光回線
・ケーブルテレビ(CATV)
・ホームルーター
モバイルWi-Fiルーター
この4つがある。

それぞれの特徴についてみていこう。


○高速なインターネットを楽しみたいなら光回線
光回線のメリットは、通信速度がとにかく高速である点だ。
どこのサービスでも通信速度は1Gbps〜であり、最大10Gbpsのサービスを提供している事業者もある。デメリットは、工事や工事の費用が必要になることだ。

戸建ての場合は、
工事は世帯主の許可が必要で、1カ月ほどかかる。
工事時間の目安だが、早ければ30分ほどで完了する。

集合住宅の場合は、
あらかじめ光回線が開通済み住宅の場合は、回線契約をすれば直ぐに利用できる。
光回線が開通していない住宅の場合は、
オーナー(大家さん)や管理組合に相談する必要がある。
すでにケーブルテレビのインターネット回線が入っている場合は、新たに光回線を入れる工事ができないケースもある。

光回線は、一般的には初期費用として契約事務手数料と工事料が必要になる。
たとえば、ドコモ光の場合は、
・契約事務手数料 3,000円
・代表的な工事料 戸建:1万8,000円、マンション:1万5,000円
こうした費用は光回線によって異なる。
また事務手数料や工事費が無料となるキャンペーンも実施されているので、キャンペーンにあわせて申し込むと費用を節約できる。

利用料金も、光回線によって異なる。
たとえば、ドコモ光は、
10ギガ タイプA 7,800円
10ギガ タイプB 8,000円
10ギガ 単独タイプ 7,400円
いずれも定期契約なし。タイプAとBとでは、対応しているプロバイダが異なる。

ケーブルテレビ「J:COM」は、
NET 10Gコース 7,960円(税別)
NET 5Gコース 7,180円(税別)
NET 1Gコース 6,680円(税別)
いずれも定期契約なし。

使っているスマートフォンの移動体通信事業者が提供する光回線を選べば、セット割やスマートフォンと合算して支払えるなど、利便性もあがる。


○セットにすると割安なケーブルテレビのインターネット
ケーブルテレビのメリットは、安価に高速なインターネットを利用できる点だ。
インターネットサービスを提供しているケーブルテレビで、すでにテレビを視聴している人であれば、同じ屋内配線を利用できるため、工事の時間も短い。

J:COMのネット単体の料金は、
320Mコース 6,180円  下り 320Mbps /上り 10Mbps
120Mコース 5,680円  下り 120Mbps / 上り 10Mbps
40Mコース 4,160円  下り 40Mbps / 上り 2Mbps
12Mコース 3,160円  下り 12Mbps / 上り 2Mbps
長期契約なし。

ケーブルテレビとインターネット回線を合わせて契約すると割安になる。
たとえば、320Mコースの場合、
・ネット単体 6,180円
・スマートお得セレクト NET320M(320M+TV36ch)
12カ月間 4,420円(税別)
14カ月目以降 7,080円(税別)
14カ月目以降であっても、ケーブルテレビが900円で見られる。
電力やガスも利用すれば、さらに割引サービスが得られる。


コンセントに繋ぐだけ、お手軽で高速インターネットのホームルーター
ひとり暮らしや集合住宅でインターネット回線を選べない人にオススメなのが、ホームルーターによるインターネット利用だ。

ホームルーターは、家庭のコンセントに繋げるだけですぐにインターネットを利用することができる。
無線LANを使用するため、配線は不要であり、光回線のようにプロバイダとの契約も必要ない。

気になる通信速度だが、ケーブルテレビよりも高速だ。
たとえば、
SoftbankAir 4,880円  下り 481Mbps(最大1,000Mbps)
WiMAX HOME 02  下り 440Mbps / 上り 75Mbps
WiMAX Speed Wi-Fi HOME L02  下り 1.Gbps / 上り 75Mbps

WiMAX Speed Wi-Fi HOME L02は、月額1,005円の追加料金を支払いえば、ハイスピードプラスエリアモードが利用でき、LANケーブルでは下り最大1Gbpsでの通信が可能となる。

料金は、
SoftbankAir 5,370円(基本料金4,880円、Airターミナルレンタル料490円)
WiMAX HOME 02 4,880円
WiMAX Speed Wi-Fi HOME L02 4,880円


導入が簡単、外出時も使えるモバイルWi-Fiルーター
外出先でも自宅と同じ定額のインターネットを利用したいなら、モバイルWi-Fiルーターがよいだろう。

モバイルWi-Fiルーターは工事の必要なく、外出時も利用できる。

通信速度は、
・UQ WiMAX Speed Wi-Fi NEXT W06 下り 867Mbps(最大1.2Gbps) / 上り 75Mbps
・ドコモ Wi-Fi STATION SH-52A 下り 4.1Gbps / 上り 480Mbps

東京都、埼玉県、愛知県、大阪府の一部エリアで、有料のハイスピードプラスエリアモードを契約し、ハイパフォーマンスモードおよび4×4MIMO設定オンで利用した場合、通信速度は最大1.2Gbpsとなる。

料金は、
・UQ WiMAX ギガ放題 3,880円
・ドコモ Wi-Fi STATION SH-05L 5Gギガホ 7,650円


UQ WiMAXのモバイルWi-Fiルーターとクレードル。



光回線は本当に高速なの?
光回線は本当に高速なのだろうか?

実際に筆者の環境で通信速度を計測してみた。
測定には、インターネット回線速度テスト「FAST.com」を使用した。
FAST.comは下りの通信速度を計測できる。
※計測する環境によって、通信速度は異なる。

光回線は、J:COMの光1Gコースで通信速度をテストしたところ、490Mbpsであった。
規定値の半分ほどの速度は出ている。


光回線の通信速度の測定結果。


モバイルWi-Fiルーターの通信速度をテストしたところ、13Mbpsの結果であった。
最大440Mbps対応の端末を室内で使用したため、電波状況はよいとは言えない。
それでもケーブルテレビの下位クラスの速度は出ている。


モバイルWi-Fiルーターの通信速度の測定結果。


インターネット回線は、光回線、ケーブルテレビ(CATV)、ホームルーター、モバイルWi-Fiルーター、この4つがある。住宅や予算を考慮し、最適なインターネット回線を選択して欲しい。


ITライフハック 関口哲司