【戸塚啓コラム】本田圭佑のJリーグ復帰への夢想と、その波及効果
かねてから憶測や推測の飛びかっている本田圭佑の去就が、そろそろ本格的に動き出しているようだ。
6月30日の契約満了後の移籍先として、これまでイングランドやアメリカMLS、中国Cリーグのクラブが候補に上がってきた。そこに、Jリーグのクラブがようやく加わってきたようなのだ。
Jリーグは世界のサッカーの中心地であるヨーロッパから遠く、Cリーグのように破格のサラリーを保証するクラブもない。日本人選手からすると、MLSのような未知の魅力も薄い。
だからといって、本田の選択肢に入らないことはないだろう。プレー面でも生活面でも適応に時間はかからず、ストレスを感じることもない。どこの国のクラブよりもまず先に、Jクラブに手を上げてほしいと思っていた。
本田のJリーグ復帰には、圧倒的なまでの波及効果がある。
本田を迎え入れることに成功したクラブは、観客動員やグッズ販売を伸ばし、新たなスポンサーやテレビ放映(地上波ローカルやBS)の獲得も現実的になるだろう。彼を獲得したクラブがアウェイへ乗り込んだ場合も、集客アップの追い風が吹く。
メディアの露出が増えれば、Jリーグをスポンサードする価値が高まる。Jリーグをサポートしたいと考えるクラブが、増えるかもしれない。その意味で、リーグ全体が恩恵を受けることができる。
本田は08年1月にフェンロへ移籍した。Jリーグを離れて9年になる。その間、日本国内でプレーを観ることのできる機会は、日本代表に限られてきた。スタジアムで本田のプレーを観たことのあるサッカーファンは、実はかなり限られているのではないだろうか。それだけに、Jリーグ復帰となれば、「スタジアムへ行ってみよう」と考える層はかなり幅広いと考える。
次代のタレントにも刺激になる。
トップチームで練習をする本田は、ジュニアユースやユースの選手にとって最高の生きた教材だ。アカデミーの指導者の言葉よりも、ひょっとしたら説得力があるかもしれない。育成にも好影響を与えることができるなら、本田に支払う年俸もクラブの将来を見据えた投資だ。ステークホルダーを納得させられるだろう。
J1だけでなく、J2のクラブが獲得に乗り出してもいい。古巣の名古屋グランパスには、ぜひオファーを出してほしいと思う。Jリーガーを惹きつける風間八宏監督のもとで、本田がどのような刺激を受け、どんなプレーを見せていくのか。想像の世界にいるだけでもワクワクする。
湘南ベルマーレの?貴裁監督との化学反応も興味深い。ハードワークの看板を日々磨き続けている“湘南スタイル”は、実戦の刺激から遠ざかっている彼のフィジカルとメンタルを目覚めさせるに違いない。ベルマーレの練習は、選手に成長を実感させるものだ。本田も例外ではないだろう。
年齢的にもキャリアのピークを迎えている彼に、Jリーグ復帰を決断させるのは簡単ではない。クラブやJリーグが多くのメリットを享受できる一方で、本田自身が得られるものはあまり多くないかもしれない。
それでも、Jクラブに争奪戦を繰り広げてほしい。魅力ある選手が、移籍市場へ出ているのだ。国外のクラブの動向を眺めているのではなく、当事者として動いてほしいのである。
6月30日の契約満了後の移籍先として、これまでイングランドやアメリカMLS、中国Cリーグのクラブが候補に上がってきた。そこに、Jリーグのクラブがようやく加わってきたようなのだ。
Jリーグは世界のサッカーの中心地であるヨーロッパから遠く、Cリーグのように破格のサラリーを保証するクラブもない。日本人選手からすると、MLSのような未知の魅力も薄い。
本田のJリーグ復帰には、圧倒的なまでの波及効果がある。
本田を迎え入れることに成功したクラブは、観客動員やグッズ販売を伸ばし、新たなスポンサーやテレビ放映(地上波ローカルやBS)の獲得も現実的になるだろう。彼を獲得したクラブがアウェイへ乗り込んだ場合も、集客アップの追い風が吹く。
メディアの露出が増えれば、Jリーグをスポンサードする価値が高まる。Jリーグをサポートしたいと考えるクラブが、増えるかもしれない。その意味で、リーグ全体が恩恵を受けることができる。
本田は08年1月にフェンロへ移籍した。Jリーグを離れて9年になる。その間、日本国内でプレーを観ることのできる機会は、日本代表に限られてきた。スタジアムで本田のプレーを観たことのあるサッカーファンは、実はかなり限られているのではないだろうか。それだけに、Jリーグ復帰となれば、「スタジアムへ行ってみよう」と考える層はかなり幅広いと考える。
次代のタレントにも刺激になる。
トップチームで練習をする本田は、ジュニアユースやユースの選手にとって最高の生きた教材だ。アカデミーの指導者の言葉よりも、ひょっとしたら説得力があるかもしれない。育成にも好影響を与えることができるなら、本田に支払う年俸もクラブの将来を見据えた投資だ。ステークホルダーを納得させられるだろう。
J1だけでなく、J2のクラブが獲得に乗り出してもいい。古巣の名古屋グランパスには、ぜひオファーを出してほしいと思う。Jリーガーを惹きつける風間八宏監督のもとで、本田がどのような刺激を受け、どんなプレーを見せていくのか。想像の世界にいるだけでもワクワクする。
湘南ベルマーレの?貴裁監督との化学反応も興味深い。ハードワークの看板を日々磨き続けている“湘南スタイル”は、実戦の刺激から遠ざかっている彼のフィジカルとメンタルを目覚めさせるに違いない。ベルマーレの練習は、選手に成長を実感させるものだ。本田も例外ではないだろう。
年齢的にもキャリアのピークを迎えている彼に、Jリーグ復帰を決断させるのは簡単ではない。クラブやJリーグが多くのメリットを享受できる一方で、本田自身が得られるものはあまり多くないかもしれない。
それでも、Jクラブに争奪戦を繰り広げてほしい。魅力ある選手が、移籍市場へ出ているのだ。国外のクラブの動向を眺めているのではなく、当事者として動いてほしいのである。

1968年生まれ。'91年から'98年まで『サッカーダイジェスト』編集部に所属。'98年秋よりフリーに。2000年3月より、日本代表の国際Aマッチを連続して取材している
