本当は焼肉屋でいきなり冷麺が食べたい貴方に捧ぐ、都内渾身の冷麺5選
老舗から注目の新店まで、本当に美味い冷麺は共通して手打ちだった!一口その透明感ある細麺の、柔靱なこしと涼やかな喉越しを感じれば完食間違いなし。
この暑さにお疲れ気味のあなたを蘇らせる、極上冷麺をご紹介。

「手打ち冷麺」¥1,500。スープの味付けも醤油に酢少々とグッと控えめだ。その分、スープの滋味をじっくり味わえる。程よくコシのある細麺にこのスープが淡麗な味の調和を演出している
しなやか麺と旨み豊かなスープ。これが王道の味わい『チョンギワ 本館』の「冷麺」
赤坂
凛として冷たく、澄んだスープに沈むグレーがかった極細麺。見るからに涼やかな冷麺は、今や日本でもおなじみの夏の味だろう。
中でも、手打ち麺は、しなやかなコシと引きのある歯応え、そしてスルリと喉元をすり抜ける際の爽快感が身上。そんな手打ち麺の魅力を、いち早く東京に広めたのが赤坂『チョンギワ 本館』だ。創業以来27年、変わらぬ味を守っている。

韓国産のさつまいも澱粉を使用。ボウルに入れ、熱湯を注いで一気にこねる。ここで特有のコシとしなやかさが生まれる
ちなみに冷麺のルーツは北朝鮮。蕎麦粉主体の平壌冷麺と主にさつまいも澱粉を使う咸興(ハムフン)冷麺の2タイプがある。
「うちはさつまいも澱粉100%の咸興冷麺です。平譲冷麺がやや太めなのに対し、咸興冷麺は細めですね」とオーナーのビョンソンウさん。
注文の度、筒状にまとめた生地をシリンダー状の製麺機に入れ、ところてんよろしく押し出し、沸騰した湯におとす。茹でること30秒。素早く冷やして完成だ。聞けば、独特の食感は練り方ひとつで決まるとか。経験と勘がものをいうのは日本の蕎麦と同じようだ。

スープは専用の保冷庫でシャーベット状にして保存
そしてもうひとつ、決め手となるのがスープ。上質なスープこそ、冷麺の味を大きく左右すると言ってもいいだろう。同店では、スープに牛骨ではなく牛スネ肉を使用。これを玉ねぎや長ねぎ、大根などの野菜と共に12〜16時間、じっくりと煮込む。
濁らぬようアクや脂を丹念に取ったそれは、コンソメのように澄んでいる。アッサリとしつつもコクのあるスープと共に啜り込みたい。

麺の味が引き立つシンプルな盛り付け

冷たい麺が目当てならこちらも試してほしい!

「手打ちビビン麺」¥1,500。自家製のタデギで和えたピリ辛の麺。タデギは、唐辛子をはじめ、すりおろしたリンゴなどの果物やごま油、ニンニク等を混ぜたもの

「水キムチ」。発酵して酸味のある汁をお酢代わりに入れるとさらに美味

「ヨルムキムチ」も冷麺に入れて食べてほしい
注目の新顔も、もちろん手打ち! 唯一無二の冷麺専門店

「自家製水冷麺」¥880(焼肉つき¥1,180)。トッピングも、大根、きゅうり、茹でたまごのみとシンプル
麺のコシの強さはピカイチ。焼肉とセットが嬉しい『コサム冷麺専門店』の「水冷麺(自家製 つくば美豚炭火焼肉付き)」
新大久保
今回紹介する5店の中で、一番細くコシの強いのが『コサム冷麺専門店』の手打ち麺だ。さつまいも澱粉100%で作るそれは、咸興式。しなやかでいながら、歯をググッと押し返すような弾力がある。この細打ちの麺に牛骨ベースのスープがさらりと絡む。
スープが専用の冷蔵庫でシャーベット状態に冷やしてあるのも本格的だ。甘酸っぱく味つけしてあり、そのままでも充分美味しい。焼肉とのセットは、今、ソウルでも人気の食べ方だ。

「自家製ビビン冷麺焼肉付き」¥1,180。唐辛子と8〜9種類の野菜や果物で作るタレはキリッとした甘み。やかんのスープを入れると、また違う味わいに

茹で時間はわずか3秒

2016年4月にオープン。注目の専門店


「ハーフ&ハーフ」¥980。水冷麺とビビン麺の両方を一度に味わえる欲張りメニュー。食べ応えあり
韓国本店の味をそのままにオリジナルスープが人気『板橋冷麺』の「ハーフ&ハーフ冷麺」
大久保
「オモニ手作りの冷麺の味を、日本の人たちにも知ってもらいたくてこの店を開きました」とご主人の車鐘一さん。忠清南道は板橋にある実家は、地元でも評判の冷麺専門店。
人気の秘密は、さつまいも澱粉100%で作るコシの強い麺と秘伝のスープ。牛骨の出汁をベースに10種類もの野菜からとった出汁をブレンド。隠し味に唐辛子を加えるのがポイントだ。レモンの入った甘酸っぱいスープは、暑さを忘れさせてくれそう。

「刺身冷麺」¥1,180。カスベを甘酸っぱい唐辛子のタレで和えたものをトッピング

茹で時間は、わずか10秒。鹿児島産のさつまいも澱粉を使用

韓国の本店は、創業40年の老舗。日本店は2014年開店
続いて〆が手打ちは意外と少ない、焼肉屋さんの極上冷麺

「自家製手打冷麺」¥1,200。焼肉でおなかいっぱいになっても、ほとんどのお客さんが〆に頼むという昔からの人気メニューだ
喉ごしのよい麺とコク旨スープが人気の秘密!『草の家 赤坂店』の「自家製手打冷麺」
赤坂
東京の韓国料理店の草分け的存在として知られる『草の家』。焼肉の〆に多くの常連がオーダーするのが、自家製手打冷麺だ。
?純韓国料理〞にこだわるとあって、麺も咸興から仕入れるサツマイモの粉を使用。茹であがった麺は冷水にさらし、よく揉むことでプチッと小気味のよい食感に仕上げる。
牛すじや香味野菜を5時間かけて煮込むスープには韓国料理に使われる香木や唐辛子の種を加えて深みのある味わいに。涼感あふれる本場の味に心が満たされる。

茹でた麺を冷水でしっかりと揉み込むことでなめらかな喉ごしに。ダマにならず、プチッとした食感のよさも際立つ

落ち着いた雰囲気でビジネス会食やデート使いにもぴったり。深夜までの営業も嬉しい


名物「水冷麺」。写真は200gで¥950。100g、150gもある。錦糸たまごがのっているのも上品
高麗ホテル直伝。宮廷スタイルの平壌冷麺を堪能『sunmoon 浅草橋店』の「水冷麺」
浅草橋
東京では珍しく、蕎麦粉主体の平壌式冷麺を味わえる。注文ごとに粉を練るところから作り始める麺は、咸興冷麺に比べ、引きのある固さはマイルド。蕎麦粉ならではの歯切れよさが持ち味だ。
さらに特筆すべきはスープの旨さ。牛ももやすね、すじ肉や豚ロース肉、鶏胸肉を贅沢に用いる。これらを2日間、野菜も足しつつ仕上げたスープは、コンソメのごとき透明感と厚みのある旨みが秀逸。さすが平嬢高麗ホテル直伝の味、宮廷料理を彷彿とさせる佳品だ。

蕎麦粉とジャガイモ澱粉を半々にブレンド。熱湯でよくこねる。0.3mmの極細麺とクリアな透明感のあるスープとのバランスも素晴らしい

冷麺目当てに通うというお客さんも多いが、もちろん焼肉も人気
