同居よりメリット高い!? 子育て家族の 「二世帯近居」が支持されるワケ

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明確な定義はないものの、主に親とは同居しないけれど近いエリアに住み、最寄り駅が一緒だったりマンションの別フロアに住んだりと、日常的な往来ができる距離に住んでいる世帯を「二世帯近居」と指すことが多いようです。

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今年5月に発表された調査によると、現在「二世帯近居」をしている人の8割が現状に満足しているという結果に。

求められているのは「同居」と「別居」の中間

調査結果を詳しく見ていきましょう。

「プライベートを保ちたい」との理由を筆頭に、「ライフスタイルの違い」や「夫婦水入らずで過ごしたい」など、適度な距離感を求める回答が圧倒的でした。

親に対して健康面や生活面などで気に掛けることはあるものの、自分の妻や子供といった家族との時間も大切にしたいと考える人が多いようです。お互いの過度な干渉を避けられるのが、近居を選ぶ大きな理由になっているようです。

また、この調査では同居をしている人にも近居についてのメリットを説明し、そのうえでアンケートに答えてもらったものもあります。

得たいものは“ほどよい距離感”

7割以上の人が「ほどよい距離感」を主なメリットとして支持するという結果に。

現在同居をしている人のなかには、遠くに住むのは不安だけど、一緒に住むのは少し煩わしいと感じている人が多いという実態が明らかになりました。また、次いで13.8%の人が「共働きが可能」ということにメリットを感じているという結果に。

これは同居にも当てはまるメリットだと思いますが、結婚や出産を経てもアクティブに働き続ける女性が増えていることから納得の結果と言えます。

年齢によっても変わる「近居」の目的

居住形態を選ぶ際に妥協できない点(一番気になる点)を30〜49歳、50〜69歳の近居をしている子視点の年代別に質問したところ、共に一番多かったのは「親の様子が心配」という点。

前述の調査結果では、居住形態においてプライベートを保ちたいという意見が多かったものの、親を気遣う、思いやる気持ちが強いことが分かります。

一方、年代別で大きな開きがあったのが「共働きだから、子供の面倒を見てほしい」と「経済的支援を受けたい」という点。

養育している子を持つ年代からは、親からのサポートも視野に入れた居住形態の選別があるようです。

では、親視点ではどうでしょうか。

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30〜49歳の親視点では「子供の様子が心配」「孫の側にいて、成長を見たい」とう点が共に40%と多く、50〜69歳では「孫の側にいて、成長を見たい」が最多となりました。

相手の様子が気になるという点が多いというのは子視点と変わらずという結果に、二世帯が互いを思いやり、見守りながら暮らす点を重要視していることが分かりました。

「二世帯近居」のメリットまとめ

調査の結果、近居には5つの主なメリットがあるようです。

(1) ほどよい距離感

互いに干渉しあわない、ちょうどよい距離感が近居の最大の魅力です。

(2) すぐに駆けつけられる

親にも、子にも、孫にも、ケガをしたときや風邪を引いた時など何かあったときにすぐ駆けつけられる安心感もあります。

(3) 関係を修復できる

遠くで暮らすと疎遠になりがちになり、同居だと余裕がなくなり思いやりが持てなくなることも多いそうですが、少し離れることで大切さがわかるように。

(4) 経済的なメリットがある

子視点に多い意見になりますが、孫の面倒を見てもらうことで保育園料が浮くなど出費を抑えることが多く、何かと経済的なメリットを享受しているようです。

(5) 嫁・姑問題の回避に

同居だとどちらかが気を遣ってしまうことが多いこの問題。近居であれば直接会う機会が減り、気兼ねなく生活できるのが魅力です。

調査結果からも分かるように、近居には精神的、経済的にも多くの利点があるようです。

筆者も出産後は実家の最寄り駅と同じ沿線に引っ越したため、子供の面倒を見てもらう事が多くなりました。親も想像以上に子供をかわいがってくれ、また目や足が悪い親の買い物をサポートすることも増えました。

お互いを気にかけながら親子関係を良好に保つことができる“近居”。今後は居住形態の主流になってくるかもしれませんね。

出典:野村不動産アーバンネット株式会社「同居・近居に関する調査結果報告 」