本も新聞も音楽も、インターネットサイトのアマゾン・ドットコムで買う時代がくるかもしれない。

 世界最大のインターネット書店である米アマゾンは2007年11月、電子書籍端末「キンドル」を発売。発売と同時に完売、今でも品薄状態が続くというほどの人気だ。

 端末価格は約400ドル。大きさはペーパーバックほどで薄く、重さはわずか300グラム。文字もくっきりと読みやすい。9万作品が用意され、インターネット経由でいつでも買うことができる。これらが人気の理由だ。

 アマゾンに近い関係者は「時期は未定だがキンドルの日本上陸は確実」と漏らす。そのインパクトは大きい。

 インターネット経由で作品を購入できるため、既存の書店流通に影響を与える可能性があるからだが、それだけではない。

 じつは、米国のキンドルでは書籍のみならず、新聞も読むことができ、音楽を聴くこともできる。仮に日本でも普及すれば、新聞業界や音楽業界にも波紋を呼びそうなのだ。

 もちろん、米国同様に日本でヒットするかは未知数である。

 日本ではかつて、松下電器産業やソニーが同様の電子書籍端末を販売していたがほとんど普及していない。そのため「日本人には電子書籍で作品を読む文化はない」という見方もある。

 しかし、一方で、2007年に発売された、携帯ゲーム端末「ニンテンドーDS」向けの電子書籍ソフト「DS文学全集」は週間売り上げランキング1位を記録。北村薫や宮部みゆきといった人気作家も同ソフト向けに短編小説を新たに書き下ろしている。

 松下やソニーの試みが早過ぎただけなのか。キンドルの日本での成否に関係者は上陸前から神経を尖らせている。


(『週刊ダイヤモンド』編集部 清水量介)


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