中国の民間企業ランドスペース(LandSpace / 藍箭航天)は日本時間2026年5月14日、中国の酒泉衛星発射センターにある東風商業航天創新試験区から、「朱雀2号改良型(Zhuque-2E)」遥5の打ち上げを実施しました。


中国メディアによると、ロケットは正常に飛行し、第2段が予定軌道に到達。打ち上げは成功しました。


打ち上げに関する情報は以下の通りです。


打ち上げ情報:朱雀2号改良型 遥5(Zhuque-2E Y5)

・ロケット:朱雀2号改良型(Zhuque-2E)
・打ち上げ日時:日本時間 2026年5月14日 12時00分
・発射場:酒泉衛星発射センター 東風商業航天創新試験区(中国)
・ペイロード:質量シミュレーター(Mass Simulator)※ダミーペイロード


今回の打ち上げで搭載された質量シミュレーターは、衛星などの実際のペイロードの代わりに搭載された試験用の重りで、ロケットの飛行性能や軌道投入能力を確認する目的で使われます。その質量は約2.8トンとみられ、高度約900kmの極軌道への投入が目的とされています。


実際の商業衛星を搭載しないことで、改良型ロケットの新しい機体構成や飛行プロファイルを検証しやすくなります。


朱雀2号シリーズについて

朱雀2号は、ランドスペースが開発した液体酸素・液体メタンを推進剤とする2段式ロケットです。2023年7月の2回目の飛行で軌道投入に成功し、液体酸素・液体メタンを推進剤とするロケットとして、世界で初めて軌道投入に成功したことで知られています。


今回打ち上げられた「朱雀2号改良型(Zhuque-2E)」は、朱雀2号の能力を向上させた改良型です。第2段エンジンに「天鵲15A(TQ-15A)」を採用しているほか、ニオブタングステン合金製の延長ノズルや共通隔壁タンク構造などが取り入れられています。


朱雀2号改良型は2024年11月の初飛行に成功し、2025年5月の2回目の打ち上げでは6機の衛星を軌道へ投入しました。一方、2025年8月の3回目の打ち上げは制御機構の不具合により失敗し、2026年3月に予定されていた「朱雀2号改良型 遥4(Zhuque-2E Y4)」は打ち上げ直前に中止されています。


今回の「朱雀2号改良型 遥5(Zhuque-2E Y5)」は、朱雀2号改良型としては4回目の飛行で、2025年8月の失敗後初めての打ち上げとなりました。また、2025年8月の「朱雀2号改良型 遥3」以来、約9か月ぶりの飛行でもあります。


朱雀2号シリーズ全体では通算7回目の打ち上げで、打ち上げ実績は7回中5回成功・2回失敗となっています。


関連画像・映像

【▲ 酒泉衛星発射センターから打ち上げられた「朱雀2号改良型」遥5ロケット(Credit: LandSpace)】

 


文/sorae編集部 速報班 編集/sorae編集部


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