【京都小6遺棄】「本当に衝動的だったのか?」殺人容疑で再逮捕された“変なおっさん”と呼ばれていた養父の普段はしなかった“送り”と姑息な偽装工作…殺害場所はトイレ
京都府南丹市の安達結希君=当時(11)=の遺体が同市内の山中で見つかった事件で、京都府警は死体遺棄容疑で逮捕していた養⽗・安達優季(ゆうき)容疑者(37)を殺人容疑で再逮捕した。容疑者は3月23日、結希君ともに家を出たのち、1、2時間後には殺害し自宅近くの山付近に遺体を遺棄した疑いが持たれている。容疑者は、結希君を探すように装いながら少なくとも3回、遺体が見つからないよう車に乗せて転々と遺棄場所を変え、持ち物を山に捨てるなど偽装工作に走り回っていたとみられる。
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殺害現場は報道陣が利用していたトイレ
京都府警は容疑者の供述から、殺害現場は結希君の自宅から小学校へ向かう道中にある観光客用の公衆トイレ内だと特定した。3月23日朝、当時小学5年生だった結希君は優季容疑者が運転する黒い車に乗って、一つ上の6年生の卒業式が開かれる学校へ向かって出発したのを最後に行方がわからなくなった。
「午前8時ごろ、この黒い車が学校のそばの防犯カメラに映っていましたが、結希君を見た人はいません。優季容疑者は結希君を降ろさずUターンして家へ向かったようで、学校から車で約20分の距離がある公衆トイレ内で殺害したと供述しました。
このトイレは結希君が行方不明になってから現場地域に多数集まった報道陣が、しょっちゅう利用していたところです。死体遺棄容疑での逮捕の翌々日に供述に基づいて府警が現場検証をしました。記者たちからも、知らずに犯罪の現場となったトイレを使っていたことに驚きの声が上がりました」(地元記者)
優季容疑者は「衝動的に首を絞めて殺害した」という趣旨の供述を4月16日の死体遺棄容疑での逮捕前からしており、今回の殺人の逮捕容疑も「両手で首を絞めて殺しました」と認めている。
府警は動機はこれから解明するとしているが、地元京都新聞は5月7日、容疑者が「学校に送る車内で口論になり(結希君に)『父親じゃない』と言われた」と供述していると報じた。
本当に「衝動的」な行動だったのか…
だが、優季容疑者は普段しなかった結希君の学校への送りをこの日だけしている。学校のそばまで行っても車から降ろされなかった結希君とさらに車内で少なくとも20分間一緒にいた後、トイレに入って首を絞めたことが事実なら、それは本当に「衝動的」な行動だったのか。
昨年12月に実母が再婚した相手である優季容疑者のことを結希君は「家に変なオッサンがいるのはかなわんわ」と周囲に口にするなど、2人の関係は悪かったとみられる。(#16)
府警は殺意を抱いたのが実際はいつの時点だったのか、慎重に調べているとみられる。
殺害後、優季容疑者は自宅へ帰り、結希君の実母である妻を乗せて再び学校へ向かった。卒業式が昼頃に終わるため、妻に対して迎えにいくふりをしたことになる。
そしてこの日の昼前、学校から妻に「結希君が登校していない」旨の連絡が入ると、容疑者はすぐに結希君が行方不明になったと110番した。ここから偽装工作を本格化させるが、学校からの連絡前に自分の関係先に対し「子どもがいなくなった」と電話を入れていたことが発覚しており、工作は最初から破綻していた。(#17)
「供述では、容疑者は殺害当日から2日間のあいだに、結希君の遺体を自宅近くの裏山から、3月29日に通学用のランリュックが見つかった峠道付近、さらに4月12日にスニーカーが見つかった付近の山中へと次々と移しています。
この数日後にまた、4月13日に府警が遺体を発見した場所に移動させたほか、ランリュックもスニーカーも自分が捨てた、と自供しました。いずれも車で動き回っていたようです」(地元記者)
優季容疑者は消防団の捜索場所の情報を察知して遺体を移していた?
府警は死体遺棄の詳細な時間帯を明らかにしていないが、3月23日朝に結希君を殺害した容疑者は午前中には妻と一緒に車で学校へ行っている。結希君の遺体を自宅の裏山に遺棄した後、何食わぬ顔で家に戻って妻と顔を合わせたか、あるいは遺体を車のトランクなどに隠したまま再び学校前まで行き、警察への通報で騒ぎになった後に裏山に遺棄したかのどちらかだとみられる。
「遺体を裏山に遺棄した後、少なくとも3回移動させて計4か所を点々とした理由についての供述も府警は明らかにしていませんが、発見を遅らせる目的だったとみられます。そしてそれは一時“成功”しました。
ランリュックが3月29日に目につくように捨てられていたのが見つかった峠道は、その前に数日間、消防団が捜索をしています。ここに遺体を置いたままだったらその時点で見つかっていたでしょう。このため消防団の捜索場所に関する情報を優季容疑者が察知して遺体を移していた可能性も視野に慎重に捜査が行なわれているとみられます。
そして消防団が峠道の捜索を終えた後に容疑者はランリュックを捨てに行き、捜査をかく乱しようとしたようです」(地元記者)
優季容疑者は再婚後に、結希君の母親の実家で暮らすようになった。その安達家を知る友人は、「結希君がいなくなった翌日には、母親を除く家族は結希君と仲が悪かった旦那(優季容疑者)が怪しいと思い始めていました。だから捕まるまでの間、容疑者と一緒に生活していたのは怖かったと思いますよ」と話した。
優季容疑者は、唯一自分のことを信じていたとみられる妻の前では、結希くんを心配する風を装いながら、彼女の目を盗んで遺体や遺品を運んでいたようだ。殺害だけでなく、その後3週間も続いた隠蔽工作の間、何を考えていたのか、徹底的な解明が求められる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
