社会人1年目で「50万円以上」貯める人もいるって本当? 4月入社で初任給「23万円」の予定ですが、「給料の1割貯蓄」で足りるでしょうか?

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初任給を前に、親から「最初の給料から貯金したほうがよい」と言われ、「いくら残せば十分なのか」と悩む新社会人もいるでしょう。初任給23万円の場合、仮に給料の1割を貯蓄に回すと月々2万3000円になります。では、この金額は20代の貯蓄水準として十分なのでしょうか。   金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、世帯主が20代の二人以上世帯では、年間手取り収入のうち金融資産に振り分けた割合は平均17%でした。一方で、金融資産を保有していない世帯も一定数、存在します。   以上を踏まえ、本記事では「給料1割の貯蓄」が十分な水準と言えるのかどうかを詳しく解説していきます。

初任給の使い道は“約36%”が「貯蓄」を希望

ソニー生命保険株式会社は、2025年春(4月)から働き始める社会人1年生、または就職してから1年が経つ社会人2年生(20~29歳)に対して「社会人1年目と2年目の意識調査」を実施しました。
初任給はどのようなことに使いたいか聞いたところ、両者ともに「貯蓄に回す」が最も高い結果となりました。社会人1年生(500名)で35.8パーセント、社会人2年生(500名)で29.2パーセントという割合です。
これは「将来への備え」や「緊急時の資金確保」といった堅実志向の高まりの表れとも考えられます。一方で生活費趣味・自己投資などに使うという声も一定数見られました。

社会人1年目で貯蓄した金額は“平均約52万円”

同様にソニー生命保険株式会社の調査を参照すると、社会人1年目の年間貯蓄額は平均で約52万円とされており、月額換算で約4万3000円程度となります。大卒初任給を26万円程度と仮定すると、額面月収に対して1~2割程度に相当し、「給料の1割貯蓄」の妥当性を考えるひとつの目安になります。
とはいえ、今回の例に挙げた初任給23万円の新社会人なら給料の1割は2万3000円であり、年間換算で27万6000円となります。同調査の平均52万円には届きませんが、同調査では実家暮らしなど支出が少ないケースも含まれるため、個人差が大きい点に留意が必要です。
一人暮らしの場合は家賃生活費の負担が大きく、貯蓄額が平均より低くなる傾向にあります。まずは「給料の1割程度」から無理なく始め、生活に余裕が出てきたら少しずつ貯蓄額を増やす段階的な方法が現実的といえるでしょう。

年代ごとの貯蓄割合も確認! 20代で1割の貯蓄は妥当?

金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」によると、二人以上世帯のうち金融資産を保有し、年間手取り収入から金融資産に振り分けた世帯について、その振り分け割合は以下のとおりです。


・20歳代:17パーセント
・30歳代:18パーセント
・40歳代:18パーセント
・50歳代:17パーセント
・60歳代:17パーセント
・70歳代:16パーセント

各年代を通して、年間手取りの2割弱を金融資産に振り分けている傾向が見られます。なお同調査によると、世帯主が20代の二人以上世帯では、金融資産を保有していない世帯も2割以上と一定数存在します。
貯蓄額の割合や金額にひとつの正解はないものの、20代で「給料の1割貯蓄」を安定して継続できれば十分な水準であり、将来を考えても良好なスタートといえるでしょう。

まとめ

平均貯蓄額は社会人1年目の20代で約52万円であり、大卒初任給を26万円程度と仮定すると、給料の1割貯蓄は妥当なラインといえるでしょう。
とはいえ、「給料の1割貯蓄」はあくまで目安であり、無理のない範囲で貯蓄を継続する計画性も大切です。初任給をもらった時の気持ちを忘れないよう、形に残る記念の品を買うのも良いかもしれません。
 

出典

金融経済教育推進機構(J-FLEC) 家計の金融行動に関する世論調査 2025年 二人以上世帯
ソニー生命保険株式会社 ニュースリリース(2025年度) 社会人1年目と2年目の意識調査2025
厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (10) 新規学卒者の学歴別にみた賃金
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー