[4.12 J1百年構想EAST第10節 川崎F 0-2 鹿島 U等々力]

 昨季王者を相手に、待望のプロデビューを飾った。川崎フロンターレの高卒ルーキーMF長璃喜は後半20分から出場。持ち味の鋭い攻撃を見せながら「(緊張は)めちゃくちゃしてました」と振り返った。

 怪我でシーズンスタートから出遅れていたが、昌平高で名を馳せた高校世代屈指のドリブラーが初めてJのピッチに立った。後半27分には鹿島のゴールを脅かす。左サイドでボールを受けると、即座にドリブルをスタート。PA左に入り込み、ゴールが見えたら右足を振り抜いた。

「1本仕掛けたいなと思っていた。高い位置でもらって、あんまり考えすぎずにやった」。鋭い弾道はわずかにゴール枠を逸れて右外へ。「鹿島さん相手でそういう経験が自信につながった。今後の練習や試合に生かしていきたい」と力を込めた。

 長谷部茂利監督は起用の理由について「ボールを受けたり、出したり、関わっていく攻撃の部分を期待して出した」と語る。

「これまでのトレーニングマッチも含めて、長所を出そうとしてくれたところはあった。初出場にしては積極性もあった。初出場初得点を期待していたが、そういう場面が彼に訪れることはなかった。彼自身も満足はできないと思うが、次回出場のときにまた期待していきたい」(長谷部監督)。相手は王者・鹿島、そしてビハインドの状況ではあったが、指揮官はルーキーの出来に及第点を与えた。

 長自身は「ボールを前向きで持ったときのドリブルや、そういう剥がしの部分は通用しなくはなかった」と手応え。今後は激しいポジション争いを制して、再びピッチに立つことを目指す。「出場時間を増やしたいので。練習からもっとアピールして、縦にも中にも行けるようなドリブラーになりたい」。デビューという節目を終え、今度はピッチ上で躍動を狙っていく。

(取材・文 石川祐介)