中村獅童 親子で「子連れ狼」 拝一刀役「長年演じたかった。とてもうれしい」 次男・夏幹が大五郎役
歌舞伎俳優の中村獅童(53)と次男の中村夏幹(5)が6月3日に初日を迎える「六月大歌舞伎」(東京・歌舞伎座、25日まで)昼の部で名作時代劇「子連れ狼」に挑む。原作小池一夫さん、作画小島剛夕さんによる漫画が原作で、名誉も地位も失った剣の達人と幼い息子の敵討ちの旅を描く。
これまでに映画、テレビドラマと多くの作品が作られてきた。主人公の拝一刀(おがみ・いっとう)は獅童の叔父である萬屋錦之介さん(1997年死去)が当たり役としたキャラクター。獅童は「長年演じたかった『子連れ狼』を上演いたします。この発表ができたこと、とてもうれしく思います」と喜びを口にした。息子の大五郎を演じる夏幹も「6月がたのしみです。一生懸命がんばります!」と意気込んだ。
歌舞伎座ではテレビドラマ放映中の74年6月に「萬屋錦之介特別公演」で舞台化され、錦之介さんが主演を務めた。52年ぶりの上演となる今回は、新作歌舞伎。映画監督の井上昌典氏とともに、獅童は歌舞伎座で初めて演出にも挑戦する。
海外の作品にも影響を及ぼすなど国内外で人気を誇った不朽の名作。獅童も「叔父がテレビ時代劇で演じた『子連れ狼』は私も幼い頃から大好きな作品」と強い思い入れを持っている。「6月の歌舞伎座という私たち萬屋にとっても大変思い入れのある月に、夏幹と一緒に歌舞伎座の舞台に立てることを楽しみにしています」。令和の時代に、獅童の手でよみがえる。(前田 拓磨)
▽子連れ狼 原作漫画は「漫画アクション」(双葉社)で70年から76年まで連載。一刀が大五郎を乗せる乳母車(箱車)には刃物や機関銃などの武器が仕込まれており、大五郎が父を「ちゃん」と呼ぶ場面や独特な髪形が「大五郎カット」と話題になった。映画版では一刀を若山富三郎さん、田村正和さんが演じた。テレビドラマは錦之介さん主演で73年からスタート。「しとしとぴっちゃん」と橋幸夫さんが歌った主題歌「子連れ狼」も話題を呼んだ。その後、ドラマは主演を代えて2度リメーク。高橋英樹と北大路欣也がそれぞれ一刀を演じた。
