ソフトバンク・今宮 高卒17年目で初の二塁出場 常勝軍団における新たな魅力に
どこを守っても堅守は変わらない―。これは紛れもない事実だ。ソフトバンク・今宮健太内野手(34)がエープリルフールから3日後の4月4日のロッテ戦で、高卒17年目の通算1665試合出場目でプロで初めて二塁手でフル出場した。
「いや、緊張しましたよ。ミスするわけにはいかないので」と言いながらも3度の守備機会となったゴロを難なくさばいてアウトにした。
アマチュア時代では明豊中(大分)軟式野球部3年の時に“セカンド今宮”はあったという。プロ入り後、今春のオープン戦でも二塁手での出場はあった。ただ、この日のそつないプレーの中でも、小久保監督がうなった守りがあった。
「(チームが)逆転したあとにね、あの難しい球を。嗅覚がなかったらね…。あのプレーは大きかった。プラス査定の守備ですね」と絶賛したのが7回先頭での高部の打球だった。打った瞬間に、ねずみ花火のような独特の回転で今宮のやや右、中堅寄りへと転がった。それでも体の正面に入ってハーフバウンドで処理し一塁送球。反撃の流れを切った。
「あれは難しかったですね。雨も降っていたし、あの打球をアウトにできたのは良かった」と今宮は振り返るが、見た目は簡単にさばいているようだった。
プロのキャリアでは一塁手でのデビューに始まって、これまで不動の遊撃手一本でやってきた。今季からは堅守に加えて打撃での勝負強さも評価され、二塁手としても期待される。動きは軽快だが、実は慣れない部分もあるという。「送球する距離は気にならないけど、ゲッツーのところですかね。(遊撃手と)逆なので、握り替え含めて苦戦しますね」と、併殺プレーにはより慎重だ。
実際に流れの動きの中での理想型もある。一気に2つアウトを取るための遊撃手との逆の動きに関しては、自身のストロングポイントで対応していく算段だ。「マッキー(牧原大)のように速く投げられたらいいけど。何とか肩でカバーするしかない。自分のやることをこなして、結果を出すしかないので」と常に冷静だ。
今宮は、どこを守っても強肩と頼もしさは変わらない。さらに遊撃手の時よりも白球を収めた際の気持ちのいいグラブ音も、よく聞こえる。二塁手・今宮も、常勝軍団における新たな魅力となっていくとみている。(記者コラム・井上 満夫)
