スポニチ

写真拡大

 ◇オープン戦 ソフトバンク5―5広島(2026年3月22日 マツダスタジアム)

 ソフトバンクの小久保裕紀監督(54)が22日、オープン戦最終試合となった広島戦(マツダ)の試合後、開幕1軍に内定していた笹川吉康外野手(23)の2軍降格を決めた。1点リードの9回2死一塁、右翼の守備で打球を後逸し、引き分けとされた緩慢プレーを問題視。パ・リーグ3連覇に向けた開幕戦へ、士気の下がるワンプレーを許さなかった。

 雨が降っていた。マツダスタジアムは天然芝。慣れない難しさはある。ただ、9回2死、あと1アウトだった右翼守備で笹川は即、2軍に落とされた。

 「プロとしてお恥ずかしいです。今日の最後のプレーです。笹川はもうファームです」。マスク越しだったが、小久保監督の声は明らかに怒っていた。

 笹川は3回の守備から近藤に代わって「2番・右翼」で途中出場していた。怠慢プレーと判断された痛恨の後逸は5―4の9回2死一塁。代打・秋山の右前打に前進し、捕球体勢に入ったが難しい芝の状況もあってか、まさかの後逸だった。打球はフェンスまで転がり、一気に一塁走者の生還を許した。チームの勝ちは消えた。集中力欠如、心身の隙が出ているとも取られかねないプレーだ。試合後のコーチミーティングで降格が決まった。

 高卒6年目で初の開幕1軍入りは目前だった。今春チームの対外試合初戦となった2月22日の侍ジャパンとの壮行試合(宮崎)では、左腕・曽谷からのソロで名を上げた。オープン戦は1本塁打だったが、対外試合3本塁打。柳田も背負った背番号44の「ギータ2世」は、打席での落ち着きも出てきていた。

 20日の広島戦では3回1死で同点につながる四球を選び、1点を追う4回2死二、三塁で決勝の2点適時打。指揮官は「タイムリーももちろんですが3回のフォアボール。あれが非常に評価が高い。あれを出してくれるとチャンスが出てくるし佑京(周東)が出られないときに中堅に入れようかという選択肢にもなる」と絶賛し、試合前の段階で「決まっていました」と開幕1軍に内定していた。

 すべてが吹っ飛んだ一つの凡ミス。笹川は終始無言のままバスに乗り込んだ。自慢の打撃で積み上げたアピールが、拙守で不意となってしまった。福岡移転後初のリーグ3連覇のかかる今季。エースだった有原の日本ハム移籍など、一つのミスは命取りとなる。指揮官は迷わず、心身の引き締めを決断した。

 (井上 満夫)

≪秋広は“期待の2軍”スタート≫

 オープン戦で存在感を示した秋広も開幕2軍となった。3本塁打を放ったが、後半は当たりが止まっていた。小久保監督は「去年までの達(柳町)と一緒で後から行く選手ではないので。レフトなのかDHなのかファーストなのか。故障とかが出るときにパッと入れるようにと話をしました」と期待はしていると説明した。その他にも野手では渡辺、投手では津森、中村稔、大江が2軍スタートとなった。