良質なタンパク質で骨の「鉄筋」を補強する? 実はカルシウムを摂っても骨がもろくなる理由【DON’T DIE 100歳まで健康に生きるアルブミンの法則】

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骨を強く丈夫にするのもタンパク質

 私たちの骨が、何からできているかご存じでしょうか。

 骨の健康というと、カルシウムがいちばん大切だと思われがちですが、それだけでは十分ではありません。骨はカルシウムだけでなく、その約半分がタンパク質でできています。そのタンパク質の約90%を占めているのが「コラーゲン」です。

 骨の構造は、カルシウムがコンクリートの役割を果たし、タンパク質であるコラーゲンが鉄筋のように骨の内部を支えていることから、よく鉄筋コンクリートの建物にたとえられます。コラーゲンは骨の柱となり、しなやかさを保つ重要な役割を担っています。このコラーゲンの網目にカルシウムが付着することで、丈夫な骨がつくられているのです。ところが、タンパク質が不足するとコラーゲンの質や量が低下し、骨は柔軟性を失ってもろくなってしまいます。このように骨の強さが低下し、骨折しやすくなった状態は「骨粗しょう症」と呼ばれます。カルシウムを十分に摂っていても、タンパク質が足りなければ、骨は本来の強さを保つことができません。

 さらに、体内のタンパク質は常に分解と合成を繰り返しています。摂取量が不足すると、体は骨や筋肉にあるタンパク質を分解して補おうとします。その結果、骨が弱くなるだけでなく、筋肉量も減り、体力や免疫力の低下にもつながります。

 骨は一度つくられたら終わりではなく、毎日少しずつ生まれ変わっています。古くなった骨が壊され、新しい骨がつくられる「骨代謝」と呼ばれる仕組みが、私たちの体の中で常に働いています。ところが、年齢を重ねるにつれて、新しい骨をつくる力は次第に弱くなっていきます。ここでタンパク質が不足すると、骨の材料が足りず、骨のつくり替えが追いつかなくなります。その結果、骨密度だけでなく骨の質も低下し、見た目には変化がなくても、骨折しやすい状態が進んでしまうのです。

 丈夫でしなやかな骨を保つためには、カルシウムだけでなく、良質なタンパク質を十分に摂ることが欠かせません。骨がもろくなる骨粗しょう症は、転倒や骨折を招きやすく、その後の活動量低下やフレイルにつながるおそれがあります。骨を守り、骨折を防ぐためには、骨を支える筋肉も重要です。骨と筋肉、その両方を守る土台となるのがタンパク質なのです。

【出典】『DON’T DIE 100歳まで健康に生きるアルブミンの法則』著:栗原毅/栗原丈徳