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 “ワケアリ”や“クセつよ”を理由に相場よりも割安で住める賃貸物件が、東京で一人暮らしをする若者などを中心に人気を集めているという。
 うなぎの寝床のように狭く細長い形状の物件や、築年数が非常に古い物件に住む若者たちは、いつの時代もメディアで取り上げられてきたが、近頃は“狭小物件”などを紹介する内見動画がSNSでも人気コンテンツである。物価高に直面する首都圏での生活環境の変化や経済事情を背景に、ひと昔前よりもかなり現実的な選択肢となっているようだ。

 しかし、リアルな住み心地などは当事者にしかわからないことも多い。“そこに住む理由”には、人生観までも映し出されるはず。

 今回は現在、練馬区某所の駅から徒歩5分という立地の狭小中古マンション(約40平米)に家族3人で暮らすZUNDAさん(43歳)インタビューの後編。“広さ”を手放し、立地の利便性と家計の安定を優先した住まいでの暮らしぶりを語ってもらった。(記事は全2回の2回目)

◆1LDKで家族3人、息子と5.5畳をシェア

--先ほど、中古の狭小マンションに移り住んだ経緯をうかがいました。マンション探しにおける練馬区の特徴はありますか?

ZUNDA:東京の東側の再開発が進む下町エリアは新築タワマンも多いんですが、練馬区は新築マンションの選択肢がほぼなく、基本は中古ばかりです。出物(買い手にとってお得な物件)が少なく、早い者勝ちの状況ですね。

--住宅ローンの年収倍率の話もありましたが、居住費はけっこう抑えられているんですかね。

ZUNDA:ローン返済額は月々9万円台で、管理費など込みでも11万円ちょっとです。部屋の中はリフォーム済みで、水回りもリノベされており、配管も含めて新品状態でした。新耐震で二重窓なので気密性も高いです。プライバシー上、少しフェイクも混ぜていますが、間取り図をご共有しますね。

--古き良き団地生活を味わえそうな、住み良さそうな部屋です。

ZUNDA:2DKで1LDKのように使っていて、人によって良し悪しあると思いますが、家族の距離感は近いです。玄関から入ってすぐがダイニングキッチンとリビングで、5.5畳の部屋が息子と私の寝室になっています。男部屋みたいな感じです。

--奥様はどこで寝るんですか?

ZUNDA:テレビの前に布団を敷いています。妻の私物もリビングの棚に収納していますね。

--あ、これ布団ですか。ソファが本来あるべき位置に布団が。

ZUNDA:5.5畳で男2人の寝るスペースを確保できるか。工夫した結果がコレです。収納棚付きのロフトベッドで仕切り、窓側は勉強机などがある子どものスペース。クローゼット側が私の寝床です。

◆「シングルか、セミシングルか」問題

ZUNDA:引っ越し直後は子どもが就学前で、シングルの布団を敷いて川の字で寝ていましたが、勉強机などを買い揃え、私が横幅80センチの布団で寝るスタイルに至りました。エアコンが窓側なので、日中、私が仕事しているときなどはサーキュレーターで私のスペースまで空気を強制的に送り込んでいます。

--え? ZUNDAさん、リモートワークしているんですか?

ZUNDA:コロナ禍でオフィスを縮小させた結果、席が足りなくなったということで、週の半分ほどはリモート推奨になっています。

--会社のオフィスまで狭いと(笑)。フリーアドレス化では“あるある”ですけど、ZUNDAさんは出社したいですよね?

ZUNDA:そうですね。椅子を置く場所がなく、収納棚にPCを置き、床にクッションを敷いて地べたに座りながら仕事している状況で、なかなかツラいです。まあ、だいぶ慣れてきて、最近は狭い空間のほうが集中できる気もしますが。

--お仕事中、ZUNDAさんの布団はどこへ?