今泉 太陽(日本経済大学)/インカレ大躍進の立て役者となった、シンデレラボーイ B.LEAGUE DRAFT 2026

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日本バスケットボール界が大きな転換期を迎えるなかで開催される「B.LEAGUE DRAFT 2026」 。この舞台に立つ候補選手たちは、いま何を想い、どのような覚悟でプロへの扉を叩こうとしているのでしょうか 。本連載は、実績やデータだけでは見えてこない彼らの”等身大の声”に迫ります。度重なる苦難を乗り越えた不屈の精神や、チームのために徹した献身的な姿勢 。一人のアスリートとして、人間として歩んできたこれまでの軌跡と、新たなステージへの決意 。ドラフトという運命の日を目前に控えた、彼らの「現在地」を届けます。

今泉 太陽
いまいずみ・たいよう/日本経済大学4年/181cm・74kg/SG/2003年8月12日(22歳)/福岡第一高校卒/神奈川県出身
※年齢はドラフト当日の2026年1月29日時点

今泉太陽──その名が全国に知れ渡ったのは、昨年末に開催されたインカレ2025でしょう。彼の所属する日本経済大学は、グループステージを突破して決勝トーナメントに進出。関東1部の中央大学と明治大学、関西無敗優勝の天理大学を下し、ファイナル4に勝ち上がったのです。

その中心にいた選手が今泉選手でした。


日本経済大学のエースとして大活躍したインカレ2025【(C)月刊バスケットボール】
中央大学との1回戦では最終盤に逆転の3ポイントシュートをねじ込み、明治大学戦では得点こそ伸び悩んだものの、今度は終盤に激しいプレッシャーディフェンスを仕掛けて相手のターンオーバーを誘発。関東勢連破において、攻防にすばらしいクラッチプレーを見せたのです。


快進撃はそこでは終わらず、天理大学戦では鉄壁の相手ディフェンスを切り崩してチームハイ18得点。日本経済大学は、グループステージを突破して4強入りした初めてのチームとなりました。続く準決勝で早稲田大学に敗れたものの、翌日の3位決定戦では東海大学を撃破して銅メダルを獲得。


日本経済大学のエースとして大活躍したインカレ2025【(C)月刊バスケットボール】
鋭い切り込みからのフィニッシュあり、3ポイントシュートあり、ハードワークあり。ハンドラーもできてディフェンスでもハッスルする──今泉選手の闘志あふれるプレーは多くのファンを引き付けました。その結果、チームの躍進とともに個人としても優秀選手賞と得点王(合計100得点/平均14.3得点)を獲得。インカレ2025において、最も光るパフォーマンスを見せた選手の一人となったのでした。


しかし、彼のキャリアは順風満帆とは程遠いもの。沖縄県で育ち、コザ中学校の1つ上の先輩にはジャン・ローレンス・ハーパージュニア選手(サンロッカーズ渋谷)がいます。高校はそのパーパー選手を追いかけるように福岡第一高校に進学しますが、2年時は前十字じん帯断裂の大ケガをし、3年時は夏以降メンバー外。中高と強豪校に身を置いてはいたものの、全国大会のコートに立つことはできませんでした。


それでも、彼の存在に可能性を感じていたのが日本経済大学の片桐章光監督です。日本経済大学は、福岡第一高校と同じ都築学園グループの大学。その縁もあって、片桐監督は今泉選手のことを「彼が高校1年生の頃からいいなと思って追いかけていた」と言います。


念願かなって今泉選手を迎え入れると、1年時から積極的に試合で起用。高校時代になかなか出番がもらえなかった選手だからこそ、「早い段階で試合に絡めて自信を植え付けること」を片桐監督は重視したのです。