ホリエモン「これをケチる人はアホ」…仕事のパフォーマンスに差が出る1回30円の「投資」、数千円の「サービス」【2025年10月BEST】
2025年10月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト3をお送りします。ライフ部門の第1位は――。
▼第1位 ホリエモン「これをケチる人はアホ」…仕事のパフォーマンスに差が出る1回30円の「投資」、数千円の「サービス」
▼第2位 仕事のデキない女性は「運動部の中学生」の髪型をしている…「ビジネスで一発アウト」の女性ヘアスタイル3選
▼第3位 寿命は50歳までの7つの習慣で決まる…ハーバード大学が87年追跡してわかった「長生きできる人の条件」
※本稿は、堀江貴文『体力が9割 結局、動いた者が勝つ』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
■数十円の冷暖房代をケチるのはアホ
「昨夜は8時間しっかり眠ったはず。でも疲れが取れない」「睡眠の質が悪い気がする。でもどうすれば改善されるのかわからない」
そんな悩みを抱えている人は“睡眠の環境”を疑ってほしい。
意外と見落とされているのが「室温」だ。人間は就寝時に体の深部体温が少し下がると寝つきがよくなるようにできている。だから寝室は暑すぎても寒すぎてもダメだ。体が無意識のうちに緊張して眠りが浅くなってしまう。
睡眠研究の第一人者である柳沢正史教授によれば、睡眠に適切な室温の目安は23〜25度だという。夏場に冷房を効かせた場合、人によっては肌寒く感じる温度だろう。
だから最低1枚はかけ布団をする。睡眠中の体温調整のためにもかけ布団は必須だ。夏だからといって何もかけないのはNGだ。
冷房をタイマーで止めてしまうのもNG。冷房のつけっぱなしが体に悪いというのは都市伝説である。良質な睡眠のためには快適な室温を朝まで保つのがマストだ。
電気代がかさんでしまう? 冷静に損得を考えてみてほしい。夜間に冷房を8時間つけっぱなしにしたとしても電気代は20〜30円程度だ。ぐっすり眠って活力あふれる1日を送るか。熟睡できずにどんよりした1日を過ごすか。たった数十円で明暗が分かれるのである。日中、しんどくなってドリンク飲料を飲めば数百円かかってしまう。
冷房の電気代をケチるのはアホだ。

■「明るすぎる寝室」では休息モードに入らない
室温にくわえて無視できないのが「光」の問題である。人間の脳は進化の過程で「暗い=眠る時間」「明るい=活動の時間」とプログラミングされている。
欧米のホテルと日本のホテルのいちばんの違いはなにか。客室の照明の明るさだ。
欧米の客室はムーディーなレストランのように薄暗い。逆に日本の客室は夜でも白昼のごとく明るい。柳沢教授いわく、日本の住宅は明るすぎるのだという。
夜なのに煌々とした照明の下で過ごしていると、脳がまだ活動時間だと錯覚してしまう。光には覚醒作用がある。心身ともに休息モードに切り替わらないわけだ。その状態でいきなり寝室を暗くしたところでスムーズな入眠には移れない。
だからリビングや寝室の電球はすこし暗めのオレンジ色のものを選ぶのがベストだ。あるいは就寝時間が近づいたら、薄暗い間接照明に切り替えたほうがいい。
■アイマスク、ノイズキャンセリングイヤホンは必須
そして就寝中は照明を完全に落とす。真っ暗なほうが熟睡できる。その際、鬱陶しいのは外からの光だ。僕はホテル暮らしなのだが、たまにビルや街灯の光がカーテンの隙間から差してくることがある。だからいつもアイマスクを着用する。僕にとってアイマスクは必須アイテムだ。たとえ朝日が入ってこようが起こされることはない。
大半の人は自宅住まいだろう。光は安眠の大敵である。カーテンは絶対に遮光カーテンだ。そこにさらにアイマスクをつければ完璧だ。
「室温」を快適に保ち、「光」を退ける。あとひとつ、眠りの質を高めるうえで対処すべき問題がある。「音」だ。小さな雑音でも人は知らず知らずストレスを感じる。特に眠りにつこうと目を閉じると視覚情報がなくなるぶん、いっそう音に敏感になる。時計の秒針、空調の稼働音、隣の部屋の話し声。そうしたノイズはスムーズな入眠をさまたげ、眠りを浅くしてしまう。
だから耳栓を常備しておこう。いまは高性能のノイズキャンセリングを備えたイヤホンもある。耳栓より強力だ。あらゆる雑音をシャットアウトしてくれる。

■最高の1日は「前日の晩」の準備で決まる
そして睡眠のパフォーマンスを最大化したいなら「寝具」にもこだわりたいところだ。大きめのベッド。体圧を適切に分散してくれるマットレス。自分に合った枕。目覚めの爽快感は段違いである。それだけ熟睡しやすいということだ。
どれも品質がいいだけあって安くはない。でも私たちは人生の3分の1の時間を寝具とともに過ごす。それだけの時間を費やして体力の回復をはかる必要があるのだ。その回復力を最大化する“設備投資”なのだから決して贅沢ではない。
とにかく、まずは「室温」「光」「音」だ。快適な室温をキープする。夜間の室内は薄暗くする。就寝時は真っ暗にする。雑音をシャットアウトする。それだけであなたの睡眠はいっそう深くなる。寝具にもこだわりたい。マットレスには手が出ないなら、まずは自分に合う枕を買ってみよう。値段に見合う価値がある。後悔しないはずだ。
あなたの1日は朝起きたときからはじまるのではない。最高の1日をつくる準備は前の晩からはじまっているのだ。
■マッサージは「次のタスク」に万全に向き合うための作業
僕は毎日が過密スケジュールだ。国内外を問わず動きまわって人と会い、プロジェクトを進め、イベントを行い、ミーティングをこなし、ユーチューブの収録に臨む。
仕事とプライベートの境目はない。やるべきこと、やりたいことにひたすら打ち込む日々である。
そんなハードワークを続けられる理由のひとつがマッサージだ。マッサージというと「疲れの癒し」「贅沢な時間」というイメージを持つ人もいるだろう。でも僕は違う。単なる休憩ではない。次のタスクに向け、もう一度エネルギーを蓄える作業だ。もっと言えば、未来への自己投資である。
ハードな筋トレ、長時間のフライト、タフなビジネス交渉。そのあとには決まってマッサージの予定を入れるようにしている。
特に気に入っているのはタイ古式マッサージである。単に揉むだけではなく、ストレッチで筋肉を伸ばし、関節の可動域を拡げ、深層の筋肉までアプローチするのが特長だ。体が軽くなるのはもちろん、頭のなかもクリアになる。詰まっていたパイプが貫通するように、新しいアイデアがあふれ、鈍っていた判断力もシャープさを取り戻すのだ。

■3000円の格安揉みほぐし店はギャンブル
マッサージなら何でもいいわけではない。最近は駅前に格安の揉みほぐし店が乱立している。1時間3000円なんて値段を見ると魅力的に思うかもしれない。でも、その手の店はスタッフによって技量に大きな差がある。下手な人にあたると最悪だろう。
時間とお金がムダになるだけではない。医学的な知識が乏しいと筋肉や筋を痛めつけられる恐れがある。僕に言わせれば、格安店は自己投資にならない。ただのギャンブルだ。
以前、あまりの疲労に耐えかねて、とある整体院に駆け込んだことがある。外観は普通の整体院だったのだが、店内に入って愕然とした。なんと気功を謳っていたのだ。
「あなたの気の流れを整えます」と言われ、施術がはじまってしまった。施術といっても僕の体にはほとんど触れない。効いている感覚はもちろんゼロだ。それどころか、どんどん疲労感が増していく始末である。エネルギーを吸い取られたような不快感だけが残った。科学的根拠のない施術は危険だ。詳しく調べもせずに行った僕も悪い。反省している。
■堕落した体では仕事のパフォーマンスも上がらない
その点、僕が好んで利用するタイ古式マッサージは、伝統的なメソッドに基づいた手技を駆使する。施術内容もある程度マニュアル化されているため、スタッフによる当たり外れもない。どの店舗でも一定のクオリティが期待できるわけだ。

ハードな仕事や、特別な運動のあとの疲れは誰でも自覚しやすい。でもあなたの足を引っ張る本当に厄介な疲れは、普段の生活のなかで知らず知らず蓄積される。
油断すると、現代人の体はあっという間に凝り固まってしまう。特に長時間のデスクワークや立ちっぱなしの仕事をしている人は要注意だ。血流が滞り、老廃物がたまることで体が緊張してしまう。そしてその緊張状態を放置してしまえば、自律神経が乱れ、血管が収縮し、さらに体がこわばっていく。負のスパイラルである。
そんな堕落した体で仕事の質が上がるはずもない。パワフルな作業能力も、クリアな思考力も整った体あってこそだ。
マッサージ代をケチってはいけない。信頼できるプロの技術にしっかり対価を払い、短時間でコンディションを引き上げる。体という重要な資本をつねにメンテナンスしておく。
それは未来への自己投資だ。あなたの能力をいかんなく発揮していくための投資なのだ。
(初公開日:2025年10月30日)
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堀江 貴文(ほりえ・たかふみ)
実業家
1972年、福岡県生まれ。ロケットエンジンの開発や、スマホアプリのプロデュース、また予防医療普及協会理事として予防医療を啓蒙するなど、幅広い分野で活動中。また、会員制サロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」では、500名近い会員とともに多彩なプロジェクトを展開。『ゼロ』『本音で生きる』『多動力』『東京改造計画』『将来の夢なんか、いま叶えろ。』など著書多数。
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(実業家 堀江 貴文)
